テラーノベル
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目に届くのは無数の光。聞こえてくるのは黄色い歓声。身体中が喜びで満ちていく感覚は何度味わっても色褪せることなく、その瞬間を一回一回切り取って胸の中に大切にしまっていく。「また遊ぼうね」と約束を交わすように「また会おうね」と言って、その約束を破ってしまうことのないように、俺達は大切な日々を生きる。
柔らかなソファに寝転ぶと、いつものようにツナとシャチが俺の身体に乗り上げてくる。ほーんと、ふたりとも可愛いんだから。そのまま心地よさに目を瞑ると、瞼の裏には焼き付いたばかりの九色の愛が光り輝く。あぁ、好きだな。辛いことも、苦しいことももちろんあるけれど、やっぱりこの仕事が好きだな。と、ライブをする度に再確認する。大好きな仲間たちと大好きなファンの皆と一緒に楽しめるあの時間が、大切で仕方がない。ライブも、ファンの皆も、ツナとシャチも、大好きで大切なんだ。
ピンポーンと、無機質な機械音が部屋に響く。あ、俺の大好きで大切なもの、もうひとつあったな。
よろよろと身体を起こして玄関まで行き、解錠して扉を開けるとそこにいた男はするりと入り込んできて慣れた手つきで鍵を締めてから俺にぎゅっと抱きついてきた。ふわふわとした髪を撫でてやると、低い位置にある俺の方に顔を埋めるようにして屈んでくる。
佐「なぁーに、さっき別れたばっかじゃん」
岩「……うるさい」
肌に当たっている照のサングラスが妙に冷たくて、互いの身体が熱を帯びているのを実感させられた。こんなことを言いながらも、俺だって早くこうして二人きりになりたかった。俺達はアイドルだから、嫌でも人目を気にしないといけない。それに、メンバー内で恋愛してるなんてファンの子達が知ったら、絶対にびっくりさせちゃうし、悲しませてしまうだろうから。ファンの子達を想う気持ちは俺も照も一緒で、だからこそ、こうして完全に二人きりに慣れる場所ではないとくっついたりすることが出来ない。
岩「……さくま」
佐「ん?にゃーに、照」
何もしていないのに追い詰められたような顔をして眉間に皺を寄せながら目を逸らしている俺よりもでかい男に、袖をちょんちょんと軽く引っ張られている。姿に不釣り合いな可愛らしい行動の意味を、俺は分かっていながらも、言葉にするまで無視し続けた。焦れったさに耐えかねたように何度も名前を呼ぶ照の声は甘くて、頭がくらくらする。
俺の意図に気が付いている照は不満そうな表情をしながらも、その要望を言葉にしないままぐっと俺を抱き寄せてきた。服越しに腰をするりと長く細い指先で撫で上げられる。あー、ほんと、こいつ……こんなんなら誰でも堕とせんだろ。
煽られるがままに腰を擦り付けるように緩く動かすと、俺を抱きしめたままの照の身体は記憶の底にある感覚を掘り起こされたかのように甘く震えた。照は、俺よりも十センチ以上身長が高く、男でも惚れてしまうようなオーラをいつも纏ってる。だから、何度身体を重ねても、白いシーツの上で眠るこの男を見る度に、逆じゃね?と思ってしまう。まぁ実際、そんなこと本気では微塵も思ってないんだけど。
いつまで経ってもキスすらしない俺に我慢ができなくなったのか、照は俺の襟元をくいっと広げて、服で隠れる位置にジュッと強く吸い付いた。ん、ちゃんと見えない位置に付けられてえらいじゃん。そんな想いのままに照の頭を再び撫でると、ぎゅっと強く抱き寄せられ、熱を含んだ声で「さくま」と弱々しく名前を呼ばれた。俺は呼ばれるがままに照を見上げると、肌を微かに紅潮させて居心地が悪そうに目を逸らしている照がいた。ほんと、可愛すぎんだろ。
佐「ん、いーよ、照。キスして?」
そう許可を出すと照は、俺の輪郭にやさしく手を沿わせて待ち侘びたように深く重たいキスをしてきた。俺を誘うように微かに開かれていた唇の隙間に舌をねじ込むと、照は嬉しそうにくぐもった声を上げた。先程そうされたように、照の腰を服の上から撫でていく。時折抱き寄せるようにして強めに腰を押し出させると、それだけで期待してしまうのかビクビクと身体を震わせてくれる。
気まぐれに唇を離すと、途端に照の甘い吐息が空間を満たしていく。かがむようにして耳元で「はやく、したい」と囁かれれば、止める術もなく二人で共に誰も知らない夜へと堕ちていくだけ。
◇
俺の恋人は、男同士の行為に慣れきっていた。俺は元々は、というか今も、男が好きというわけではないし、この人生で役を除いて男を好きになるなんて思ってもいなかった。俺は男が好きなんじゃなくて照が好き。だから、なんだかいつも不思議な感じがする。
そんな俺に対して照は、言われるまで知らなかったけど昔っからネコらしくて男に抱かれ慣れていた。準備もやり方も気持ちいい場所も、俺が調べたことよりも深いことを照は知っていた。俺の照なのに、抱かれ慣れているのがちょっと嫌で、でも他の男の味を知っていながら俺を選んでくれたことが嬉しくて、複雑な気持ち。
今となってはもう俺もすっかり照との行為に慣れて、リードするのも俺の役目になった。だから、いつもちょっと意地悪してしまったりする。反応の一つ一つが、可愛くて仕方ないから。
佐「ん、あれ、ねぇ照、なんか緩くない?」
岩「そんなこと、ないでしょ。久々だから、佐久間が勘違いしてるだけでしょ」
どうせ俺達体力あるし何回もするだろうから、いつも最初は一番照が楽なバックから始める。だから今は顔が見えてないけど、多分不満げな顔してる。ツアー中は身体を壊す可能性も十分にあるから、行為はしないことにしてる。だから、緩いなんてことはないはずなのだ。照が、寂しがらなければ。
照自身が嫉妬心と独占欲の塊みたいな人だから、浮気なんて可能性はゼロ。そんなこと、俺がさせないし。だからその理由はただ一つ、恐らく玩具で穴を満たしていたんだろう。数カ月の間、我慢できなかったんだ。へぇ可愛い。でも佐久間さん、ちょっと嫉妬しちゃうなぁー。
本当のことを隠そうとする照に意地悪したくなって、俺は挿れていた自分のソレをゆっくりと抜いた。まさか抜かれるとは思っていなかったようで、照が驚いたように俺の方に振り返っている。
岩「な、んで……」
佐「ん?んー、なんかね、気分じゃなくなっちゃった」
岩「え……なにそれ、さっきまでヤる気だったじゃん、なんでよ」
佐「うーん、照が嘘ついたからかなぁ」
そう言うと、照は一瞬身体を震わせて焦るように目を逸らした。なーんで俺の前だと、こんなにわかりやすくなっちゃうんだろうね。
問い詰めるように膝立ちでうつ伏せになった照の身体を指先で触れていく。その度に「んっ」だとか「っあ」みたいな甘い声を漏らす。そんな俺のことが好きなら早く言えばいいのに。正直、俺も久々で我慢の限界なんだけど。
完立ちしたそこはパンッパンに膨れ上がっていて、ちょっと痛いくらいになっている。目の前に好物があるのに、マテをさせられているわんちゃんみたいな気分。必死に暴れそうな欲を押さえつけて、照の身体をフェザータッチで撫で続けると照はやっと口を開いて、本当のことを教えてくれた。
岩「我慢、っできなくて、ディルド、使って、た……」
佐「別に隠さなくても良かったのに。そんだけ俺のこと求めてるってことでしょ?かわいいじゃん笑」
岩「うそだ、怒るだろ、お前。『俺は我慢してたのに、照だけ気持ちよくなってんの?』って」
佐「へぇ、さすが照。分かってんじゃん」
そういいながら少し苛立った勢いのままに奥まで穿つと照は突然の快楽に声を上げた。こういう素直な反応、もう俺以外の誰にも見せないで、ひかる。
無遠慮に腰を掴み、照の全部は俺のものだと強く印を付けるように何度も何度も最奥を叩くと、照は中で暴れる感覚が久々だったからかすぐに果ててしまった。
岩「あ゛っま゛って、やばぃっ、っあ゛〜〜っっ゛」
佐「にゃはっ、いっぱい出たねぇ、ひかる」
シーツに重ねて敷いたバスタオルが照の白濁で汚れていく。震える腰をやさしく撫でると、さらに身体を震わせて腰をヘコヘコと動かし始めた。必死にシーツを掴んでは枕に顔を埋めて必死に快楽の海で藻掻くように喘いでいる。普段の照からは想像もできないような乱れた様子に、思わず笑みを浮かべてしまう。
素早い速度でピストンを続けながら掴んだ照の腰を引き寄せると、さらに深いところまで入ったようで、照の足がガクガクと可愛らしく震えた。果てたばかりで半立ちのソレが、俺が照の身体を穿つ度にゆさゆさと力なく揺れている。
岩「やっ、っあ、やらぁ、っさ、くっあ゛っあ、ん、んう゛っん、あ゛っ」
佐「やだじゃないでしょ。勝手に一人でおもちゃ使っちゃうくらい、ずうっとこうやって、とろとろになりたかったんでしょ?」
岩「あ゛ぁっ、んっ、んん゛、むい゛っ、またっ、イッちゃう゛ぅっっ〜〜゛」
佐「あはっ、きもちーねぇ、ひかる」
ピュルッと可愛らしく精子を吐き出しては、中で俺のものが擦れる度に「やだやだ」と暴れては目に浮かべた涙をこぼして喘ぎ散らかしている。照が可愛いのはいつものことだけど、いまはやっぱり最高に可愛い。
徐々にピストンの速度を落としながら照のふわふわした黒髪を優しく撫でると、照は乱れた呼吸の中で甘えるように名前を呼んできた。それに応えるように今度は浅めのところを抉ると、再び抑えきれなかった嬌声が漏れ出てきた。
明日は俺も照もオフ。ってことは、最後までやっちゃっていいってこと。
岩「あっっ、ぁうっ、ま゛、って、さく、まぁっ、んぁっ、や゛ばっ」
佐「んふ、ほら、いいよ、出して?」
岩「や゛ぁっ、やぁらっ、やぁらっ、っんん゛あっ、でちゃ゛あ゛っっ〜〜〜゛」
腰を本能のままに揺らしながら照はプシャッと勢いよく潮を噴いた。その余韻に浸ってゆめうつつとしている照の意識を無理矢理引き戻すように腰を強く打ち付けて前立腺を押し潰すと、再び潮を噴いて止まらなくなった。
岩「あ゛っ、やばっ、あ゛っっ、やぁら゛っんあ゛っ、あ゛っ、しぬ゛っ」
佐「しなないよ、へーき。あぁ、もうタオルびしょびしょだね、ひかる」
岩「やら゛っ、きもち゛っ、うぁっ、んっ、んん゛っ、さく、っまあ゛」
佐「んへ、かわいーよ照、もっと鳴いて?」
名前を呼ぶ度に身体を震わせて悦ぶ俺の恋人が、可愛くって仕方がない。他のメンバーも、ファンのみんなも大好きだけど、俺にとってたった一人の大切な存在だから、絶対離したくない。好きが高まるばかりで、頭の中はどんどん照でいっぱいになっていく。照も、きっとそうでしょ?
佐「ひーかーる、すき?」
岩「ぁ、ぁぅ、っはぁ、っさ、くま……ん、すき」
佐「んふ、俺も照のことだぁーいすき」
大好きだから、大切にしたいんだけど。秘密の夜はなかなか終われそうにない。
コメント
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やっぱり!🩷💛この並び好きです!
うわーん🩷💛最高です、、😭😭😭 幸せですぅ、、😭❤️
最高の作品をありがとうございますッッ♡幸せです( ´ཫ` )