露end後日談
秋。
落ち葉の季節、校庭はオレンジ色に染まっていた。
僕とロシア君は付き合い始めてから、まだ誰にも知られていない。
表では何も変わらないのに、
放課後の静かな廊下で、ふと指先が触れ合う。
「ロシア君、今日も一緒に帰りますか?」
「……ああ」
その短い返事だけで、十分だった。
ロシア君は相変わらず無口だ。
でも、僕の手を離すことは決してない。
誰かが通るたびに少しだけ距離を取る。
でも、その視線だけは決して逸らさない。
最近アメリカさんとは、話していない。
視線が交わるたびに、空気が張り詰める。
けれど、ロシア君の隣にいると、
その緊張すら遠い世界の出来事に思えた。
「……本当に、これでいいの?」
僕そうが呟くと、ロシア君は静かに僕の髪を撫でた。
「いい。お前がここにいれば、それで」
その声が、やけに穏やかで、少しだけ怖かった。
ロシア君の世界には僕しかいない。
そして、僕の世界も、少しずつそうなりつつある。
放課後、人気のない図書室。
ロシア君が僕の指先を絡めて、低く囁く。
「……他の誰の目にも、触れさせたくない」
「……はい」
僕はその言葉に、素直にうなずいた。
自分の中で“自由”という感覚がゆっくりと消えていく。
けれど、それを怖いと思わなかった。
静かな囁きと、暖かい掌。
世界が狭くなるほど、僕は穏やかに微笑んでいた。
──その沈黙の中こそが、ロシア君にとっての愛であり、
そして僕にとっての“幸福”になっていた。
以上です
昨日まで体調不良で死んでました
皆様も体調にはお気をつけ下さい
コメント
2件
投稿感謝です✨️✨️ こ、これはドロドロだッ...!! どこぞの昼ドラよりもドロドロな露日だッ...!!! アメ日後日談もめちゃ楽しみです。 体調お大事になさってください!!
た、体調不良、、お身体大事になさってくださいね💦露日のどろどろしてる感じが好きです✨この時アメリカはどう思ってたのでしょうか…。色々考えれて好きです!