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メリー号の仲間たちは、色とりどりの花々が咲き乱れる景色に心を奪われていた。島全体がまるで巨大な花畑のようで、青空の下、花々が鮮やかな色を広げている。遠くには巨大な植物園のドームが見え、自然と調和したこの楽園のような島がその壮麗さを感じさせた。
夏島であるため気温は遥かに高かったが、島を吹き抜ける穏やかな風が心地よく、暑さを忘れさせてくれる。メリー号の仲間たちはそれぞれにこの不思議な場所の美しさに感動し、海風に吹かれながらこの新たな島の探索を楽しみにしているようだった。周囲を囲む美しいエメラルドブルーの海が、さらにその景色を引き立てており、心が安らぐひとときを提供する。
「おぉ!すげぇ!花ばっかりだ!」
ルフィは目を輝かせながら、あちこちの花々を指さして叫ぶ。
「うるさいわね、ルフィ。でも、綺麗。」
ナミが呆れ顔でルフィを見ながらも、その美しい景色にはしっかり心を奪われている様子だった。
「何でも、この島で旅人を迎える憩いの祭り、”ハウオリ”祭りが開催されているそうよ。」
手に持った新聞を目にしながら、静かにロビンは微笑む。
「ハウオリ祭りか…」
ウソップが新聞を覗き込みながら、興味津々に言った。
「どんな祭りだ?」
「島民が集まって、花や食べ物、演舞もするみたい。ここに参加する人々は『海賊』も『普通』の人も関係ない、皆集まれば一つの家族─ですって。」
「なんかいい響きだな!それ」
にしし、とルフィが笑う。
「ここの所戦闘続きだったから、羽休めにゃちょうどいいんじゃねぇか?」
「…マリモにしちゃ気が利くじゃねぇか」
「ああ?ンだよ、クソコック。どうせ島で女見つけて鼻血出すのがオチだろ」
「んだと!!?」
サンジは胸を張りながら、にやりと笑って言い返す。
「そうだとしても、それが俺の楽しみだってもんだ!お前だって、マリモに女の趣味なんて分かんねぇだろ!」
「興味ねぇよ。俺は酒が飲めればそれでいいんだよ!」
相変わらず口論を繰り返す二人に呆れながら、ナミが呟く。
「ハイハイ、アンタらそこまでにしときなさい。もう少しで到着するんだからね」
ルフィとゾロはふと黙り、二人ともそれぞれに顔をしかめたまま船の前を見つめる。
ナミはそんな二人を軽く一瞥しながら、微笑む。ロビンも静かに微笑みながら、周囲の景色を楽しむように眺めていた。