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あれは高校一年生の夏だった
数ヶ月前まで柔らかな桜が開花していたとは思えない程
暑さが地面に刺さる様な
むさ苦しい季節になった
正直元から高校生になる事に気乗りしなかった
知らない居場所で知らない人とわけも分からない授業を受けるのは苦痛でしかない
だが今までの勉強を無駄にするのも気が引けた
だから見慣れない校舎に足を踏み入れた
人見知りはしない方だと自覚があった為友達は案外直ぐにでき、充実した生活になったと思う
そう
彼女と関わるまでは
最近やたらと話しかけて来る1人の少女が居た
下心がある様には到底見えないし適当に付き合おう
あの時の私はそういう安易な考えだった
初めこそ素直でいい子だな
そう感じていた
だが人間は人と人との壁が薄くなればなる程、自分の本性を出す
被っていた布は徐々に溶け始め、溶けた得体の知れない物はその人の身体に纒わり付く
纏わり付くものは大きく2つに分かれている
1つは美しい純粋で綺麗な物
所謂天然な子だ。人を蔑むような発言は余りしない、綺麗な子
大抵こう言った子は人を蔑む話題にならないから私は喜んで話す
彼女もそうだと良いな、そう願っていた
だがそう上手くは行かない。彼女はもう1つの
汚くおぞましい物だった
こういった人は厄介他ならない。逆らえば強制的に線路を崩され
逆らわなければ脱線しかねない
何方も行き着く先は地獄のみ
だが私自身脱線はもう慣れた物だ。正直諦めがついていた。だから今回も彼女に合わせて道を変えようと思う
その道がイバラの生えた落とし穴だらけの線路とは、想像もしていなかった
なんか最近〇〇って調子乗っててウザくない?(笑)
彼女の言葉に息を飲んだ
私はイバラを飲み込んだ