この作品はいかがでしたか?
198
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※この作品は作者が趣味で書いているため不定期更新です。ご了承ください。
ニーゴとはまだ出会っていない時のまふゆが主人公です。中等部の頃です。
お母さんの笑った顔が好きだった。
みんなの喜んだ顔が嬉しかった。
「まふゆ、また100点を取ったの? すごいわね、さすがだわ!」
「まふゆちゃんありがとう!助かったよ!やっぱ頼りになる~!」
みんなが嬉しそうな顔をすると私も嬉しくて、もっと頑張ろうと思えた。
でも…いつからかそれは
しないといけない、して当たり前のことになってしまった。
ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ ピ…
❄「ふぁ…。もう朝か…。」
私はアラームを止めてベッドで背伸びをする。
❄「んん~っ…。はぁ。起きようかな。」
カーテンの隙間から漏れた光を見て少し憂鬱になる。
“いつもと変わらない日常”
それはみんなにとって幸せなものなのかもしれない。
でも私にとって退屈なもので、ただただ毎日同じことを繰り返しているだけ。
何が楽しいのかがわからない私にとっては意味がないもの。それが私の
“いつもと変わらない日常”
❄「…私って何のた─────。」
そう言いかけてやめる。それは思っても言ってはいけないことだから。
昨日、予備校の宿題をしていて睡眠時間が削られたから疲れてるのかな。口に出てしまうなんて。
❄「…ご飯食べないと。」
私は1階に降りる。母はもう朝食の準備をしていた。
「あら、おはようまふゆ。昨日はよく眠れた?」
❄「…うん!お母さんがホットミルク入れてくれたおかげで、ぐっすりだったよ。ありがとう、お母さん。」
「ふふ、それはよかったわ。さ、顔を洗ってらっしゃい。」
❄「はーい!」
私は洗面所の鏡の前で自分の表情を確認する。
…うん、大丈夫。上手く笑えてる。
でも少し、目の下にくまがある気がする。コンシーラーで隠せるかな。
顔を洗い、私はリビングへ向かう。
テーブルの上には料理が並べられていた。
「今日は定期テストがあるんだったわね。帰ったら美味しいもの、作って待ってるわね。」
❄「ありがとう、お母さん。私頑張ってくるね。」
私はイスに座る。
味がするはずの料理を食べながら笑顔で会話する。これも───。
❄「それじゃあ行ってくるね。」
「ええ、気をつけてね。」
母が玄関まで来て私を見送る。
私が見えなくなるまで手を振っているようだ。
私も笑顔で振りかえす。でもそこには何の感情もない。
…。
あぁ、やっぱり何も感じないな。
私って何のために生きているんだろう。
コメント
6件
まじでストーリー好きなんだよなぁ… 闇系?とかもとから好みだけどるる様の考える内容とか書き方とかプラスされててマジで沼るんよなぁ… 他のニゴメン出てくるの楽しみ✨
奏!!出番だよぉ〜!!