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ある小説家の一日。

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ある小説家の一日。

1 - 日常のスキマ

♥

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2022年06月25日

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私の朝は、鳥の声でベッドからいやいやと起きるところから始まる。


枕の下に置いてあるスマホを手に取り、ホーム画面の推しを1分くらいニヤニヤと眺める。推し達のTwitterだって朝イチで確認。


「良い夢見れたよ、推しくん今日も頑張るよ」なんて呟く私は重症。




推しに元気を貰った私は、おぼつかない足並みでキッチンへ向かう。


そして、いつものようにカッコつけて好きでもないブラックコーヒーを飲む。


「にっが。」



そう言いつつ砂糖は入れない。




「ブラックコーヒー飲むのカッコイイですね、先輩!」


って言われたいから。こんなにオタクだなんてバレたくないから。



、、、朝9:30。さっきよりも日が出てきた。今日は、、、何しようかな。


ふとグループLINEを開く。通知が1200件ほど。


「起きてたらおはようくらい言えやw」


こんなLINEがほとんど。


、、、そんなのめんどくさいわ。かまって欲しかったら他の人当たれや。っと思いつつも、


「へい おはよだわよ 1200も通知ってやべぇな」とか雑に返信はする。



コーヒーが冷めそうな頃。急いで好きでもないコーヒーを一気飲みして、気持ち悪くなる。これもいつものことだ。




ちゃちゃっとコーヒーを飲んだお気に入りでもないカップを洗ったら、リビングの鏡で自分のすっぴんを眺める。



「昨日夜更かしして推し達の24時間放送見たからなぁ、、、」


クマが酷い。いつもに増して酷い。ただ、目の奥底では「昨日の24時間放送楽しかった」なんて喋ってる。





「さて、朝ごはんか。」

、、、まぁこんな推し大好きガリガリ野郎に彼氏なんて居ないし、朝ごはんはコンビニのナポリタン弁当ですます。



「ここのソーセージ、バジルのスパイスがいいんですよ。」


誰もいないこの部屋で、誰も聞かない独り食レポをしながら食べる。



10:15分。ご飯の食器達は洗い、片付けて、品川駅へ散歩へ行く。三千円ほどを持って、電車で旅をする。



「今日は満員電車じゃない、ラッキー」


小さな幸せを見つけて喜んだ。


今日は神奈川方面へ向かってみる。



「海、綺麗だな。推しとかと会って海とか行きたい」


妄想を膨らませ、小説のアイデアを考える。


到底叶わない夢だが。




昼ご飯は手持ちにあった一箱のカロリーメイト。サクサクっとかじってお腹を満たし、妄想を続ける。











、、、16:30。あれからだいぶ時間が経ったなと思う。私は電車を降りて神奈川を散歩していた。



なんかのブログで「山下公園からスカイツリーが見える」って書いてたから、山下公園にふらふらと向かっていた。



、、、ここか?、、、あ、ほんまやんけ。



スマホで夕闇と共にスカイツリーをパシャリ。


後でインスタに貼っとこ。


、、、そろそろ時間やばいな。


軽く走って最寄りの駅へ。




帰りは吊り革に捕まって電車に揺られながらうとうと。こんな無防備でも、痴漢には合わなかった。


「くぁぁ〜、、、」



マスクの内側では、大きなあくびをしていた。


「帰ったら話書かんとな。」



私は、家へ向かう足を早めた。







、、、自宅の目の前。



「あ、着いた、、、やばい、部屋の電気真っ暗やんけ。」





カードキーをポシェットのポケットから取り出して、ガチャッと開ける。


「ゔぃ〜」



酔っぱらいみたいな声をあげて、そのままベッドにダイブ。




「一週間後は小説投稿する締切だぞ、私〜」と、自分を励ます。



、、、今日の旅とかの話書こうかね。



そう思い、ジャンパーを着たまま原稿用紙に向かう。




もちろん、推しと一緒に海へ行きたい、なんては恥ずかしくて書けないけどね。








「うっし、できた」


一日で完成なんて、自己ベストだよ。あとは修正加えるだけだぁ、、、




机の上にあるデジタル時計を見ると。18:45。


、、、時間って過ぎるの早いな。





適当にシャワーを浴びて、パジャマに着替えて、ご飯は残り物を食べる。




やる事は全て終わった。外の匂いが付いたベッドに軽く腰掛ける。







「今日も楽しかった」最後はスマホで推しの配信を聴きながら、深い眠りについた。


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