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放課後の教室。窓から差し込む夕陽が、渚の顔をほんのり赤く染めていた。
そんな中、鈴が席で本を読んでいるのを見つけた渚は、颯爽と近づく。
「やあ、お姉さん。俺とホテルでも行く?」
鈴の手がピタリと止まる。
「……は?」
冷たい視線が渚を射抜く。が、彼は気にせず微笑んだまま続ける。
「お持ち帰りでもしていい?」
ニコッと微笑む渚。まるで甘いスイーツでも勧めるかのような軽さだ。
しかし、鈴は静かに本を閉じると、無表情のまま一言。
「……キモ」
「えっ!?」
想定外の返答に、渚の笑顔が引きつる。
「いやいや、ちょっと待ってよ鈴ちゃん!なんでそんな冷たいの!?今のはちょっとしたジョークで――」
「ジョークでも無理」
バッサリ。
渚は慌てて言葉を繋げようとするが、鈴はもう興味なさそうに本を開いていた。
「うそでしょ…?俺のイケメンパワーが通じない…?」
ショックを受ける蘭をよそに、鈴は一言だけ。
「渚、もっとまともなアプローチ覚えたら?」
その言葉に、渚は崩れ落ちた。