今日が終わるまで

プロキシマ・ケンタウリb — 1920年、戦局の転換

加藤が精一杯奮闘し、なんとか戦況を持ち直しつつあった。しかし、依然として敵の異能部隊の圧倒的な力に押され、限界が見え始めていた。その時、英科朝政府は、事態を打開するために、第二軍の投入を決定した。

50000人の新たな兵士たちは、加藤の部隊が消耗戦線に投入されることとなった。この兵力の増強は、加藤の部隊にとってまさに最後の希望だった。これにより、立て直しの時間を稼ぐことができると期待された。

第二軍は、従来の歩兵隊に加え、特殊部隊や、異能兵士たちが含まれており、その兵器には新型のエネルギー兵器や高周波兵器も装備されていた。ウィリアムの支援により、これらの兵器は敵の異能を一部封じ込めることができるはずだった。

加藤「第二軍が到着したことで、戦局は変わる。全員、これまでの疲れを忘れろ。今が反撃の時だ。」

第二軍が戦線に加わると、敵側もすぐに反応した。あらゆる異能を駆使して戦う敵司令官は、増援の到着を予見していたかのように、速やかに戦力を調整し、抵抗を強化した。

敵司令官「来たか、第二軍。だが、これだけでは我々を倒すことはできん。新たな力を見せてやろう。」

第二軍が戦線に入ると、まず加藤は重砲兵や対異能兵器を前線に配備し、敵の異能兵士たちを圧倒的な火力で迎え撃った。ウィリアムが開発した高周波兵器が発動すると、敵の異能が一時的に無効化され、加藤の部隊は反撃を開始することができた。

加藤「これで、ようやく一息つける。しかし、油断はできない。」

第二軍の投入によって、敵の異能兵士たちも圧倒的な数の前に押され、前衛部隊を突破される。しかし、敵の中堅部隊の司令官は、それでも冷徹に指揮を続け、局地的に反撃を行っていた。

加藤の目の前に現れたのは、再びあの異能を持った敵司令官だった。彼は、加藤がここまで戦い続けていることに驚愕しながらも、その異能を使って戦闘を有利に進めようとした。

敵司令官「お前たちは、これまで私の異能を見逃してきた。だが、これ以上は許さぬ！」

その言葉とともに、彼は時間を操る異能を発動し、加藤の部隊を瞬時に圧倒しようとした。しかし、その時、ウィリアムの技術が光った。

ウィリアムは、特製の反異能シールドを展開し、異能を封じ込めることに成功した。これにより、加藤は瞬時に反撃を開始する。

ウィリアム「加藤、今だ！ 反撃だ！」

加藤はその瞬間、無駄な動きを一切省き、敵司令官に向けて攻撃を仕掛ける。六魂の技を駆使し、次々に攻撃を叩き込む。しかし、相手もただの兵士ではなく、その異能により加藤の攻撃を難なく回避する。

第二軍の投入により、戦局は一時的に有利に進展するが、敵の司令官や中堅部隊の力は未だに強力だった。加藤は、何度もその冷徹な指揮に翻弄され、前線を制圧することができない。

加藤「ここで倒れるわけにはいかん。必ず、突破口を見つける。」

敵の司令官が再び時間操作の異能を使い始めたとき、加藤は一計を案じ、「六魂」の力を全て解放し、異能の発動を瞬間的に凌駕する。これが彼の最後の切り札だった。

加藤は、六魂の力を一度に解放し、戦場を覆い尽くすような圧倒的なエネルギーを放った。その一撃は、空間そのものを揺るがし、敵の異能兵士たちを一時的に無力化することに成功した。

しかし、この攻撃は加藤自身にも大きな代償を伴った。彼の体力が極限まで削られ、意識が薄れていく中、第二軍がその隙を突いて前進を開始する。

加藤「みんな、頼んだぞ。」

加藤は、最後の力を振り絞って、敵司令官を制圧し、その後ろに続く兵士たちに全てを託した。

加藤の攻撃が決まり、敵の中堅部隊は一気に崩れ始めた。しかし、戦局は依然として予断を許さず、第二軍の投入によって得た有利をどう生かすかが今後の鍵となる。

ウィリアムは冷静に状況を見守りながら、加藤の後を追う形で戦場に立ち、再度、戦闘を指揮し始めた。彼の力が加藤を支えることになり、第二軍は勝利を目指して突き進んだ。

ウィリアム「加藤…君の犠牲を無駄にするわけにはいかない。」