TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

『いただきます!』

「は〜い、どうぞ。」

久しぶりの大人数での夕食は、胸がじーんとした。暖かい笑顔に囲まれた食事たちはキラキラと輝いている。揚げたての唐揚げ、缶詰みかん入りのポテトサラダ、つやつやとした白米、熱々のお味噌汁。どれも昔よく頂いていたものだ。

「あたしが好きなものばっかり…」

「ははっ、さっき母ちゃんが真白たちが来るって決まったあとスーパーに飛び出してったんだよ。」

と、夕弦が楽しげに行った。

「ちょっと、言わないでよ〜」

「いいじゃん、久しぶりに真白が来るってなって嬉しかったんだろ〜?」

「そりゃそうよ〜、あんただって嬉しそうにしてたじゃない。」

と、仲睦まじく話している。

「私ね、ずーっと真白ちゃんに会いたかったのよ?」

「え…?」

「昔はよく遊びに来ていたけど、夕弦と学校も別れて、会う機会が減っちゃったから。」

「…あたしも、久しぶりにここにこられて嬉しいです。」

すると、暖かい空気を割くように、後ろから冷ややかな声が聞こえた。

「今はもう、虐められてねぇの?」

「こらっ、朝陽なんてこと言うの!」

朝陽とは、夕弦の一つ下の弟で昔はよく遊んでいた。

「だって、学校で見る度になんかされててよ〜、毎回夕弦が助けに行ってたじゃんか〜」

「…」

そう言われ、嫌な記憶が蘇る。毎朝のように上靴は隠され、みんなが教室に向かう中、1人だけゴミ箱をあさっていた。教室に行くと、黒板消しを投げられ、制服が汚れジャージに着替える。悪い日にはバケツの水をかけられた。給食の時間は先生の目を盗んで落とされ、休みの人がいた時はその人の分を、いない時は食べられない日もあった。だけど、それを助けてくれるのはいつも朝陽で、何度救われたことか。だけど、こんなこともう思い出したくなかった。

「…おい、真白?大丈夫か?」

こんな顔、見せたくなかった。

「…すみません、もう帰りますね。」

「え…」

「雪、魁。遅くなる前に帰ってきなね。」

『ちょっと!?』


こんなことになるとは。でも、虐められていたあたしが悪い。虐められていなければ、こんなことにならなかった。そもそもあたしが居なければいじめなんてなかったわけで、こうしてみんなに迷惑をかけなかった。あたしがいたから…。

「あたしなんか居なければ…」

「うっわ〜…1人で何言ってんの〜?キモイんですけど〜。」

「…え。」

この作品はいかがでしたか?

102

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚