テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
こんにちは、蜘蛛です
今回も日本ちゃんがメインでショタ×マフィアって言う設定にしてます
それでもいいよって言う人はどうぞ
これはただの自己満です
夜の路地裏
雨の匂いがまだ石畳に残っていた。俺は帰り道を急いでいたが、ゴミ袋の山の奥からかすかな物音が耳に届いた
「……ん? なんだ」
暗がりに小さな影
しゃがみ込んだまま震えている子どもが、ぼんやりと街灯に照らされていた
「おい、大丈夫か?」
声をかけると、そいつはびくりと体を揺らし、怯えた瞳だけをこちらに向けた
泥と血でぐしゃぐしゃの顔、おまけに破れた服…
「うわ……ひどいケガだな、聞こえるか? 名前は?」
返事がないが、唇がかすかに動いていた
「声が出ないのか。……ちょっと待ってろ、今助ける」
俺はコートを脱ぎ、小さな身体を包み込んだ
「ここは危ないから、俺ん所に一回行くか」
そいつは弱々しく首を横に振ったが、抵抗する力もなく俺の腕の中に収まった
そのまま俺は急いで会社に戻った
重い扉を押し開けると、室内の空気が一気にざわめいた。
カードを切っていたナチスが顔を上げ、書類を片づけていたイギリスが眉をひそめる
フランス、カナダ、ドイツ、ソ連、イタリア……視線が一斉に俺とその腕の中に注がれた
「……なんだ、そのガキは」ナチスが鋭く問う
「アメリカ? 仕事帰りでしょ、どこで拾ったのですか」イギリスが訝しげに目を細める
「まさか誘拐じゃないよね」フランスが半分冗談めかして口を挟む
「小さい……血が出てるよ!」カナダが青ざめた顔で息を呑む
「見たところ重傷だ。すぐ手当てを」ソ連が低く言った
アメリカは腕の中の子どもを抱え直しながら答えた
「路地で倒れてた。名前もわからない。放っとけるかよ」
「警察沙汰か?」ドイツが冷ややかに問い返す
「いや、まずは治療だ。話は後だ」
フランスが子どもに近づき、柔らかく声をかける。
「君、名前は?」
しかし小さな唇は固く閉じられ、怯えた瞳だけが揺れている
「反応が薄いな。誰か医者を呼べ」ナチスが短く命じた
「あぁ、救急の連絡を」ソ連が即座に動く
「タオル持ってくる!」カナダが駆け出した
イギリスがアメリカを鋭く見て
「……アメリカ、本当にどこの子か知らないんですか?」
アメリカは強く頷いた
「ああ、初めて見た…けどこのまま放っとけるわけがない」
腕の中の小さな体はまだ震えていた
その重さが、アメリカの胸の奥にじわりと沈んでいく
コメント
1件
神すぎ死ぬって😇