「あ…う…///」
ニュートは頭の中で、ただどうしようと狼狽えているばかり。
兄の期待通りに、足を開くか
やめる、とはっきり伝えるかの二択から選ぶ簡単な事なのに。
兄が優しいことは生まれた時から知っているので、やめたいと言えばやめてくれる。
それなら自分はやめたいと思っているのか?
どうやらそれは違うらしい。
自分はどうしたいのか、どうするべきなのかわかることができない。
「…あ」
兄を見ると、当然の如く目が合う。
急かすこともなく、やめるかどうかの選択を与えることもなく。
完全に、自分のペースに合わせてくれているようだ。
ニュートの中の、恥ずかしさと更なる快感への追求をバランスよく乗せた天秤が
こんな優しい兄への期待に応えたいという気持ちによって、ようやく傾いた。
「…もう…わかった…恥ずかしいけど…ん…」
硬く閉じていた足をゆっくりと開く。
「良い子だニュート…♡」
「…はぁ…はぁ…///」
この瞬間を待っていたかのように、まじまじと見つめられる。
緊張で震える細い足と、魔法動物につけられた噛み跡、爪跡も。
ついに続行すると決めてしまったと眉を顰める顔も。
全部見られている。
「ッ〜〜!///」
あまりの恥ずかしさで、酷い熱と息苦しさまで感じてしまう。
顔から火が出そうとはこのことなのだろう。
「ね、ねぇ…そんなに見ないで…///」
「それじゃあ足を開かせた意味が…ん?」
兄の視線が一箇所にとどまる。
「なに…あっ…!」
それはどこか、何か
自分でも理解してしまった瞬間、ゾワっと鳥肌がたった。
「まだこっちは何もしていないのに…凄いことになってるな…?」
透明な液体が割れ目を伝い僅かながらシーツの色を変えていることから
直接見ずとも、濡れていることがバレてしまった。
「やっ…」
「ははっ…凄いな…♡」
しかし兄は引くことはなく、少し驚きつつもニヤついて見せた。
もう後戻りなど完全にできなくなったと判断したニュートは、恥ずかしさで言葉が詰まりながらも、話すことにした。
「っ…テ…テセウスのことを考えて…シてたから…」
「もしかして今日?ん、でもそんな場面は一切…まさか僕が帰ってくる前に?」
むしろ揶揄っているのではないかと思うほど
自分がしていた事が全て当てられる。
いつどこで何をしようと、全て兄に見抜かれてしまう。
「こ、これ以上は言いたくないっ!///」
「…へぇ…♡」
きっとその時の自分を想像したのだろう、また兄はニヤつく。
「も、もう…やめてよ…」
「あぁ、すまない…♡」
この話によって、自分の自慰行為の光景が
兄が一人でする時の材料になってしまったかもしれない、と変態がするような想像をしてしまった。
「…それで、何回イったんだ?」
突然思いもよらぬ質問を投げかけられるが
それにニュートは素直に答える。
「…ま…まだ…イってない…よ…///」
「え?じゃあ…僕が邪魔したってことかい?」
「うん…そうなる…かな」
「そんな…僕は本当に悪いことをしたな」
テセウスは急に申し訳なさそうに目を伏せる。
「き、気にしないで…?」
「あぁ…ニュートがそう言うなら…じゃあここをずっと疼かせながら、僕と会話を交わしてたのか?」
「…う…うん…///」
「頑張って我慢してたお前には申し訳ないが…凄く興奮する…♡」
ついに割れ目に親指がかかると、左右に開かれた。
「あっ!?♡」
「…ぐしゃぐしゃだ…♡」
「や…やだっ…」
もう少し開くと、小さな入り口から
濃いピンク色の壁がちらちらとその姿を覗かせた。
「奥まで見えそうだな…♡」
「言わないでっ♡」
兄の一言に、いちいち顔の温度が上昇する。
「じゃあ…やってみても…いいか?」
その言葉にドキッと心臓が強く脈打った。
「っ…う、うん…いいよ…」
「爪は短いし、痛くはないと思うんだが…嫌になったらすぐに言ってくれ」
「わかった…」
兄が己の舌に中指を乗せようとする。
「あっ…に、2本でいいよ…?」
「んえ…いきなりか?」
兄は目を軽く見開く。
2本ですることはおかしいのか?
いや、一応自分以外の手なのだから、1本から慣れていくのが普通だ
だが我慢の限界に達しているニュートには、もうそんな判断をしている余裕はなかった。
「い、いや…2本で…大丈夫だよっ」
「…本当に?」
「ほ、本当だってば」
「そこまで言うなら、2本でいくぞ?…ん」
自分が言った通り
中指と薬指の2本に、唾液を絡める兄を見て
とうとう始まるのだと身構える。
「ニュート、力を抜いて…」
「っ!わ、わかっ…た…」
ピト…と入り口に指があてがわれる。
「いくぞ…」
「っす…!」
吐こうとした息を、なぜか大きく吸い込み肺いっぱいに溜めてしまった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!