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サイド リオ


失敗した。まさか、詐欺の前から気付かれるなんて。

でも、俺にも生活がかかってる。こんなところで、止まっている場合じゃないんす。

「……悪いけど、今のうちに」

一応、念には念を入れておくか。

俺はスッと変装道具を取り出した。



ピンポーン、と軽快なチャイム音が鳴る。空気が重い中のこの音はどうにも雰囲気があっていない。

「はい?」とくぐもった声がインターホン越しに聞こえた。

「急ぎの用ということでワタクシ、社長代理としてお預かりに来ました」

汚い大人から言われた定型文をスラスラと言う。

まさか、メガネをかけた地味目キャラがさっきの俺と同一人物だとは流石にあの少女も気付く筈がない。

「ああ!あの電話の!」

ガチャリとドアを開けて老婆が出てきた。その瞬間、俺は体を硬くした。

何故だろう、俺は、この老婆と会ったことがある。……気が、する。

表情には出していないが、知り合い?いや、それなら名前が出てくる筈っす。……他人の空似か?分からない。

「はい、これ80万!息子をよろしくお願いしますね!」

「?!」

金額を、口に出した?!おかしい、上が「お金だって知らなかった」って言い訳出来るように上から口止めしてくれている筈なのに……。

このまま強行するべきか、安全を取るか……。

俺は家の中に神経を集中させる。中には気配を殺した複数の気配があった。……警察?!

この老婆、以外と頭がいいんすね!詐欺に気付くなんて!!

…………ん?


違う、


この人、老婆じゃない。俺と同じで、変装してる。



「あーっ!思い出した!!」

俺はわざと大きな声を出した。警察に、聞こえるように。



「俺を嵌めたかったんですね?詐欺グループの社長!

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