「私と、付き合ってくれる?」
「うん、いいよ。」
昔からの幼なじみに告白された。
特に断る意味も無かったので了承した。
「じゃあさ、買い物、付き合って。」
「うん、いいよ。」
そのまま、彼女の買い物に付き合ってあげた。
含まれとか、小物とか、いろいろ買うのに付き合った。
そして、最後に公園によった。
昔からよく来ていた公園だった。
そこに来たら彼女はこちらを振り向き、僕にあるものを握らせた。
「なに?これ?」
「ナイフ。」
「え…..?」
「私と付き合うんだったらそれなりの覚悟をみせて。」
僕の手に握られた一本のナイフ。太陽の光を反射する『ソレ』は、偽物とは思えないような輝きだった。
「それは、ホンモノでしょうか?ニセモノでしょうか?」
「わ、分からないよ!」
「ココロを決めたら、ソレで私を刺して。」
「え?む、むりに決まってるじゃん!」
僕が嫌だと意思表示をしても彼女はニコニコ笑うだけ。
そのまま、しばらく渋った。何回も反抗してみたりもした。
変わらなかった。
だから、僕は、ココロを決めて、オモチャだと、信じて、そのまま、
彼女の口から血が溢れ出る。
そのナイフは、ホンモノだったようだ。
「うそ、でしょ….」
「さすが、だよ。じゃ、行こうか。」
そう言って彼女はわらった。
僕はあまりのショックに気を失ってしまった。
意識を失う前に、彼女がとても、とても、嬉しそうに笑っているように笑っているような気が、シタ。
「フフ。」
〜Fin〜
コメント
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何だ、、、掴みどころの無い恐怖を感じますね。 彼女は何がしたかったのか、、、?死にたかったのか、、、?