走り続けても人の気配は無い。もう外は真っ暗だった。…まさか夜中なんじゃ、。
「逃がさないッッ逃がさないッッ逃がさないッッ」
怖くて怖くて。逃げるのに失敗すれば、オレはもうこの世には、。
とにかく人を探さなくては、。
🌟「ど………こ………」
ここら辺に交番はあっただろうか。第一、誰かいるのだろうか。全力疾走なのもあり体力もそこそこ消費している。
「待て待て待て待て待て待て待て待て待て」
とにかく逃げなくては。もっともっともっとッッッッ!遠くへッッッッッッ!
🌟「はぁッッッッッッ、はぁッッッッッッ」
一体何時間走った。いつまで着いてくるんだ。
「まちな、さい、」
流石に体力の限界を迎えてるように見える。オレも大して変わらないが。
🌟「あッッッッ、」
十字の交差点。そこに少しだけ人だかりが出来ていた。ワイワイガヤガヤ何かを話している。
…たす、かる、??
あいつの右手には確か刃物がある。そして、前の人たちに気づいていない。
🌟「たす、かる、」
はやく、はやく、あの人たちのもとへッッ。
「つーくんはッッ、一生ッッ私のモノなんだからッッ、」
🌟「ッッ、オレはお前のモノでも何でもないッッ!!オレはオレのものだッッ!!」
残りあと一直線。人だかりは生憎気づいていない。…よかった、このまま逃げ切れる。
🌟「たすけてくださいッッッッ!!!」
最後の体力を振り絞り大きな声で叫ぶ。それに気づいた人々がこちらを見て、
「どうした…って、包丁ッッ!?」
「あの子、血だらけよッッ!!」
気づいてくれたのだった。
「チッッ、気づかれた。つーくん、何するのッッ」
🌟「お前の頭がおかしいんだッッ!!」
横断歩道を渡りきり、残りの一直線。これで完全勝利…、
「え、??」
プーッッッッッッッッ!!
重低音の音と悲鳴が広がって、後ろを振り返る。
🌟「は、???」
横断歩道の信号は赤信号。神城瑠奈は…トラックに引かれてしまったのだった。
「きゃあああああああああ!!」
「救急車ッッ!!救急車ッッ!!」
場はパニックになる。飛び散ってきた血。
そして、
🌟「……は、………へ、……」
転がってきた神城瑠奈の生首だった__。
🌟「はぁッッッッッッッッッッ、はぁッッッッッッッッッッ」
記憶が一気にフラッシュバックする。忘れていたキオク。消し去りたかったカコ。
「お前のせいで姉さんはッッッッ!!」
ねえ、さん、
🌟「……か…み、し…ろ、る……な 」
「そうだよッッッッッッッッッッッッ!!」
目の前には刃先。馬乗り状態。頭はパニックだった。
「殺してやるッッッッ!殺してやるッッッッ! 」
🤖「やめてッッッッッッ!!!!」
🥞「司センパイッッッッッッッッ!!!」
全て思い出してしまった。あまりのショックに消し去ったものまで、。
頭が痛い。
「思い出したかッッッッッッ!姉さんは愛していたんだお前をッッッッッッッッ!」
これがあいつの最後の呪いか。
『忘れたなんて言わせないから』
頭の片隅でそんな声が聞こえた。
「あぁ、やっと復讐できるなッッッッ!!」
🤖「やめてッッッッッッッッ!!!!」
呪いは永遠だったのかもな、。
刃物が胸あたりに思いっきり落ちてきた。
さようなら、せんぱい、。
コメント
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司、!!!!?!