テラーノベル
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今日は土曜日で休診日。朝日が登る前にジョギングに出て、10キロほど走ったら日の出が見られる丘に上る。大きな川の水面がキラキラしてそこに架かる鉄橋を銀色な長い列車がわたってゆく。整備された河川敷をジョギングするカラフルなジャージたち。ここからはこの街が一望できて清々しい気持ちになれるのだ。毎日はなかなか難しいけれど休日には欠かさないルーティーンみたいなもの。帰宅後の入浴がまた気持ちいいし。でも…
「う〜ん。……これは由々しき問題だわ。……でもなんで?。…食べる物にだって気をつけてるし…休日のジョギングだって欠かしていないのに…」
七月診療所の二階に私の部屋がある。部屋は十畳ほどのワンルームマンションタイプ。必要な家具も全部揃っていて全てが無料♪。カスミ先生に感謝しつつ使わせてもらっている。単身者な私には丁度いいスペースだ。そして何よりも気に入っているのは、みんなで入れる大きなお風呂♪。週に何回かは住人みんなで入るのだけれど…先生のあの曲線美には敵わない…
「あ。音々ねぇさんおはー♪。洗濯するッスけど洗い物ないっすか?。」
「…おはよ。…これ……お願い。……ちゃんとネットに入れて洗ってよ?。(故障かなぁ?体脂肪率とかは測れてるんだけど。まさか…増えた!?)」
そしてお風呂上がりにいつも乗っているちょっと旧型な電子体重計。その灰色な液晶画面の反応が今日に限っておかしいの。いつもなら145.99前後でちゃんと測れるのに、今日に限っては横棒ばかりで…壊れたの?
「は〜い。ん?。…えええっ!?。どうしたんっすか姐さんっ!ソレっ!(電子体重計で計測不能なんて初めて見た!。いったい何キロなの?)」
「…測れないの。…凄く頑張ってるから減ってるはずなんだけどなぁ?。ほらここ見て?体脂肪率は16なのよ?。でもなんでか測れないのよ?」
「あ、姐さん。…見た目は凄く素敵なんすっから気にしなくてもイイと思うッスよ?。…出るとこ出てて凹むトコはしっかり凹んでるんだし。そ!そうっす!体重なんて見た目だけじゃ絶対にわかんないっすよ。…ね?」
そう。見た目は決して悪くないと自分でも自負してる。顔もまぁまぁ日本人的に整っている方だし、ボディラインだってこれでもかってばかりに引き締まっている。B84でW56のH83なんだからデブデブでもないのに!。…なんで体重だけがスゴいのよ…ピンヒールを履いてみたいのに。
「ん?…そうゆうアンタは何キロなのよ?。…嘘ついたら…斬るからね?」
「そっ!?それは…(…正直に言ったら傷付くかなぁ?。でも嘘ついたら必ずバレるんだし。う〜ん…魔界剣士さまを怒らせると怖いのよねぇ…)」
「…そうよね。…この人界に…アタシより重い女の子なんて…いないよね。このヘルスメーターも…壊れたんじゃないことくらい分かってる。でも…」
そうよ。あたしはニンゲンじゃない。と言うか…七月診療所に務める者で純粋な人間なのはシノノメ・リンだけ。主が没し魔界に居場所のなくなったアタシは、あの街の歓楽街の片隅に身を隠して…細やかに生きていた。
そんなある日、アタシは人間の牡達の狡猾な罠にハメられる。正体を明かす勇気もなく、真冬の雑居ビルで裸にされ、幽閉されて、舌舐めずる男たちに手脚を掴まれ、輪姦される寸でのところで…淫魔の女神に救われた。天井を踏み破って降臨したその女神は、睨むだけで男たちを破裂させた。
「それはそうだよ。黒咲さんは俺と同じだからね。あ…ごめん。盗み聞きするつもりじゃなかったんだ。…それと…ココからは見えていないから…」
「…八門くん。…それってどうゆう意味?。あたしが君と同じって…」
「……………うん、それはね?。(チラ。)」
「あ!。あーし、洗濯するんだったっす。そ、それじゃ。ごゆっくり♪」
意外と空気を読めるサクラが、葦を編んだ洗濯かごを両手で抱いてそそくさと浴室を出ていった。そう言えば今のアタシは真っ裸だ。休日慣例の、朝の入浴の直後に乗った電子体重計で悲鳴を上げたのだった。彼女が出て行った脱衣所への出入り口の左端に、八門レオの肩だけが突き出ている。
「……音々の肌はさ?、刃物を一切通さないし熱の変化に強いでしょ?。そこに秘密があるんだよ。…一言で言えば『密度の差』なんだよね。」
「…ミツドの?。…どうゆうこと?解るように教えて。…それからこっちに来て。顔を見て話したいわ。…それに…久し振りに甘えさせて欲しいの…」
思わず猫撫で声になってしまった自分が怖い。彼は躊躇しているのだろうか?まだあの右肩は動きそうもない。そう言えばアタシがおねだりするのなんて何年ぶりだろうか?。そんな事を考えているとレオが入って来た。
照れ臭そうに横を向いて、優しく抱き寄せてくれた。レオとリンさんには内緒にしている平和条約がある。カスミ先生とアタシとサクラは、レオの所有権では揉めないし、奪い合うことも禁じあっている。魔族同士で争えば血で血を洗う事になるし。それに…レオにだけは嫌われたくないのだ。
「……解りやすくか。…俺もそうだけど、肉体を形成している各細胞が人間よりも遥かに濃密に詰まっているんだよ。…ひとりの人間は約4兆個の細胞でできている。でも音々や俺はさ…その数十倍なんだ。…分かるかな?」
「4兆個の数十倍…だからこんなに重いのね。ねぇ?レオ。ここにキスして。うふん♡。…次はココ。…んはぁ♡。…うふふ♡今日は優しいのね?」
やはりレオの腕の中は胸が高鳴る。女であることで男には嫌な思いばかりしてきたが、この男だけは違う。アタシを騙し、拉致して監禁した男達を一人残らず殺してくれた。そしてこの子とはカスミ先生よりも付き合いが長い。低く垂れ込めた暗雲。そして唐突なゲリラ豪雨の最中、彼は大きな交差点の真ん中に忽然と現れた。そして私は少年から目が離せなかった。
「ふふふ…どうだろう?。俺は半分ニンゲンの牡だからなぁ?油断してるとメチャクチャに犯して、知らない国に売り飛ばしちゃうかもだぞぉ?」
「いいわよ?売り飛ばされてもすぐに戻って来るから。それに…レオにめちゃくちゃにされるのって、あたしの願望でもあるんだし♡。うふふ。」
二人で温め合いながら暮らしていた、あの歓楽街の裏辻にあった安アパート。アタシの知り合いの女たちがレオを狙っているのも分かっていたが、本人が相手にしていないので黙認していた。彼が魔族なのは解っていた。あの豪雨の中、彼は傘も差していないのに…髪も服も濡れていなかった。それこそが魔族の証。嫌悪すれば無意識な内に魔力が守ろうとするのだ。
「はぁ。素直に受け入れるなよネネ。そろそろ服を着ないと俺の部屋に持ち帰るぞ?。…ん?。あ。こらこら、腰をクイクイしない。もう。相変わらずエロいんだから。…ほい。バスタオル。…身体…冷えちゃうぞ? 」
「たまには一緒にお風呂に入ろうよぉ。せっかく広いんだしさ?。あの頃はいつも一緒だったのにね〜?。まぁ先生やサクラやリンさんもいるから忙しいかぁ。…でも…時間がある時にはかまって欲し?。…あん。レオ?」
「ほら。音々の大好きなお姫さま抱っこだ。そうだな…たまには二人っきりになるか。…ネネの部屋でもいい?それとも俺の部屋のほうかな?」
「ん〜?。じゃあアタシの部屋で♪。とうぜん運んでくれるのよね?」
「…はいはい。清楚でお美しい…ネネお嬢様の仰せのままに。」
「うふふふっ♪。レ〜オ〜♡。んちゅ♡。…ちゅっちゅっ…んふ♡」
そうそう。二人で暮らしていた頃はいつもこうしてふざけ合っていた。当時の彼は15歳。アタシは23歳の設定だった。当然ながらアタシの容姿は変わっていない。でもレオは確実に成長している。心配なのはレオの中に蠢いている人間の血。アタシ達に比べれば人間の寿命なんて瞬く間だ。
「んんんっ♡。……はぁはぁはぁ。……んー♪。久し振りのセックスでぇ、すっごくスッキリしちゃった♡。…はぁはぁ。…レオはどお?良かった?」
「…うん。すごく気持ち良かった。…しかし音々って相変わらず激しいよなぁ。あんな大きな動きをずっとやってて、腰とか痛くならないのか?」
「はぁ…ふぅ。あーレオがまた嘘ついたぁ。…アタシの膣がホントに気持ち良かったのならイケるはずでしょう?。アタシはレオに射精されたいから頑張ってるのにぃ。ってゆうか相変わらずなのね?。まだ駄目なの?」
「うん。…やっぱり俺は『生物として欠陥品』なんだと思う。男として機能はしていても生命としては全く機能していない。…まぁ、そもそも雑種の極みみたいな奴だからな?。血を残すなって事なんだろう。……ねね?」
「せっかくガッチガチなんだから〜お姉さんがもっと良くしてあげる♡」
服を脱がしたレオを、わたしのベッドで仰向けに寝かせて、思いっきり奥まで迎え入れた瞬間に全身の力が抜けてしまった。鮮烈すぎる快感に、脳みそと心と子宮が震える。良い意味でぜんぜん馴染んでくれない彼の反り立ちの逞しさに、抑えていた性欲の箍が外れてしまった。もう今だけは全てを忘れて没頭したい。レオだけがくれる悦びを余すこと無く味わおう。
「ん♡。あはぁ♡。……それなら…気持ちいいだけで…んんっ♡。いいじゃない♪。…はあはあ。…んっ!んくっ♡。…くはぁ♡…いっそのこと楽しんぢゃえ♪。…んん!あはぁ♡。女を…こんなに…幸せにできるんだから♡」
「……音々は幸せなのか?。…射精もできない俺と…まぐわう事が…」
騎乗位なアタシが快楽を貪りながら見下ろしたレオの顔は、少し黄昏れているような影を見せる。わたしはそんな彼を喜ばせたくて、大きくお腹を撓らせた。ぐにゅっと押し上げられた子宮への強い快感が、そのまま脳に伝播する。がくがくっと勝手に腰が震えてきて、ヒクヒクと膣が痙攣しているのがわかる。既に頭の中には真っ白が広がってゆくのに、レオがあたしのくびれを抱き寄せた。より深く圧し込まれた硬太さに嬌声が漏れる。
「あっ!ああんっ!飛んじゃうっ♡。……はぁはぁ。……はぁ♡ええ、幸せよ?。はぁはぁ。…だって、孕む心配も無いし!?。んはぁ♡レオぉお♡まだらめぇ♡イッたばっかりなのにぃー♡。んっ♡んっ♡んはぁあん♡」
「…俺と抱き合うことで…ネネが幸せになれるんなら、それが一番だな。綺麗だよ音々。…もっと俺に魅せてくれ。…一緒に暮らした頃のように…」
深く繋がったままでレオがあたしを仰向けに寝かせた。穏やかに見つめながら覆い被さってくる。こんな事は初めてだ。いつもあたしが上なのに。そしてゆっくりと大きく、彼が腰を抜き差しし始める。騎乗位と正常位では、受け止める快感の度合いが桁違いになった。反射的に腰が突き出る。
アタシの子宮を何度も圧し上げるレオの極悪非道な暴れん棒♡。そんなにグニグニされてしまうとぉ、脳が分泌する幸せ物質で蕩けてしまう♡。とても馴染み深いレオの素肌の香りと感触。ヘソにまで来る太硬さも大好きだ。あたしの全身を駆け巡る快感の大暴風!もうこのまま死んでもいい…
「んくはぁあ♡らめっレオー!また飛びゅからあ♡。あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡ああああーっ♡。……はっ!はぁはぁ!?んぁあっ!またイクう♡」
「………すべすべでふるふるなおっぱいも全然変わらないなぁ。…お腹もこんなに薄くって。……お尻が少し…大きくなったかな?。…うふふふ…」
「んひゃあっ!?あっ♡ああああーっ!またっ!?また飛ぶっ♡。あはぁ♡。レオっ!?レオぉーっ!?あたしをもっと壊してぇー♡んはぁっ♡ 」
正常位のまま容赦なく繰り返される腰の抜き差し。あたしは押し寄せる快感の波を受け止めるのに必死だった。亀頭に圧される子宮は何度も伸縮して、乳首を吸われただけで意識が跳んだ。途切れることもない苛烈な快感に堪らず腰を引いても、凄まじい程のレオの逞しさはあたしを狂わせる。
出会った当初はあどけない少年だった彼の、筆下ろしをしたのはこの黒咲音々。とゆうか…とても儚げで寂しそうだった八門少年の心と身体を温めてあげたくなって…つい衝動的に襲ってしまったのだ。しかし悪い事はするものではなく、その極悪が過ぎる硬い暴れん棒の虜になってしまった。
「……ふぅん?。…まだ東雲さんとシテないのね?。…サクラの事は…まぁ置いとくとして。…カスミ先生ともシテないなんてどうゆう事なのよ?。一番お世話になってるんでしょう?。…こらレオ。ちゃんと聞いてる?」
「んー。音々のそーゆートコロがお節介なんだよ。俺なりに思うところがあるの。…確かにネネとのセックスは凄く気持ち良いし、二人で一緒に幸せになれるけど、カスミさんが必ずしもそうなるとは限らないだろう?」
わたしの部屋のベットの上で二人。全裸なままであの頃のようにくつろいでいる。ようやく汗が引いてきたところでアタシは何気にレオの近況を尋ねてしまった。上質なオスをみんなで共有するのは魔族の女の間ではごく普通のこと。最初にアタシが気にしていたのは、人間種族の牝である東雲鈴との関係性だった。しかしそれよりも刺さったのは七月カスミの事だ。
「だからって。『戯れ』はするのにセックスはしないなんて蛇の生殺しじゃない。…女って…好きな人となら多少の辛さは我慢できる生き物よ?」
「音々だって最初は『裂けるかと思った。』って言ってたろう?。そこなんだよ。人族のリンはどうあれ、カスミさんのアソコはその…極端に入口が小さいんだ。そもそも高位の種族だし、数を増やす必要もないから生殖器が退化してるらしいんだよ。だから無理はできないし…させたくない…」
「それでもひとつになるべきよ。レオは女性の覚悟を甘く見てるわ。カスミ先生が君のことを話さない日は1日だってないのよ?汎ゆる牡を平伏させ従える高位淫魔のカスミ先生がよ?。そんな高貴な魔族の女神が、もはや愛と言っていいほどにレオに思いを寄せてるの。分かんないかなぁ!」
このアタシを幸福にしてくれる青年のことは、目に入れても痛くない程に可愛く思っているのだけれど、この煮えきれないところが我慢ならない。成熟した女性が男性を求めるのに、一体どれだけの決意や勇気が必要だと思っているのかしら?。男よりも性欲が強いだけに、その悶々とした気持ちや火照った肉体は酷く後を引いてしまうと言うのに!。なんか腹立つ…
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