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藤塚フィクション短編集

1 - 麻薬を売る男

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2025年08月01日

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俺は中田翔。

麻薬を売っている。

世間の麻薬への制限は厳しい。

何故こんなに迫害されなければならないのか。

麻薬とは、今、死にたいな、と思っていても使えば気持ちよくなり、

自殺を止めるのにも使えるのだ。




5月16日金曜日。

電話があった。

友達の謙也からだった。

「久しぶりだな」

そう言うと謙也は真っ先に、

「麻薬をくれ。」

俺は飛んで謙也の家へ行った。

日曜日に母親が来るらしいので今来てくれと言うことだった。

謙也は婚約していた彼女と別れ、仕事も上手くいかないらしい。

でもそんな姿母親には見せたくない。

そう思い、麻薬に手を染めようとしているらしい。

俺は、「そうか、」

とだけ言って麻薬を渡し、家に帰った。


次の日

それから謙也と連絡がつかなかったので、

謙也の家へ向かった。

中に入ると謙也は倒れていた。

「辛そう、苦しそう」

俺は床に散らばっている麻薬を手に取り、

謙也の口に押し込んだ。

「ほら、麻薬だぞ、楽になるぞ、母親、来るんだろ。」


追加の麻薬を机に置き、帰った。



『今日未明、マンションの廊下で倒れていると付近の住人から通報がありました。

倒れていたには中田翔(35歳)で首を縄で締められていた痕跡があり、

口に覚醒剤のような物が詰められていました。 引き続き捜査を続けています』

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