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「今から玄弥と俺が行くのは、かつて俺が修行したとこなんだ」「そうなんですか?」
「そ!だから玄弥は俺の弟弟子って事!」
「弟弟子………」
なんか、むずむずするなぁ
俺は今まで”弟子”はあったけど、”弟弟子”はなかったから、変な感じだ
「玄弥は何歳なの?」
「えっと………今年で九歳です」
「………え、九歳?」
「はい」
なんか匡近さん、急に怖い顔になったな……………俺何かしたか?
「……………玄弥、今すぐ家に帰りなさい」
「え?なんで??」
「君はまだ九歳だ!今すぐ家に帰るべきだ!!」
「何言ってんすか無理に決まってんじゃないですか!俺は鬼殺隊士にならなきゃダメなんです!!」
「いやいやいやいや!!まだ君はきゅうさ」
「なんだ匡近、居たのか」
「あ!ししょー!」
「師匠??」
そこにいたのはなんと……………えげつねぇイケメンだった()
え??誰??あ、この人が師匠??
「あ、えっと…………こんにちわ?」
とりあえず挨拶しとくか!!
「よっ、俺はここの家主兼元風柱の風神蓮だ、お前は?」
「お、俺は、鬼喰玄弥………です」
「鬼喰………なんて書くんだ?」
「鬼に、口辺の食べるって書き………ます」
「・・・」
ジーッ
やばい……………やばいやばいやばいやばい!!なんでこんなに見られてるの?!俺、何かしちゃったかな?!え?!
「………お前、年齢は?」
「え」
「年齢だよ!とーしー!」
「えっ、と、九歳………ですけど?」
「は?九歳ぃぃぃ??」
「なんでそんな年齢で鬼殺隊になんかきてんだ?最低でも鬼殺隊では十歳は必要だぞ」
「………ですが、俺は鬼殺隊に入りたいんです」
「………分かった、とりあえず今日は休め」
「え?」
「良いから」
「は、はい」
次の日
「玄弥!起きて!」
「………あ、朝?!」
やばい、俺、すっげぇ寝てた!!
「あ、えと、すす、すいません!」
「何謝ってんの、良いよ」
「それと、師匠が話があるって」
「え?風柱様が?」
〜風柱の部屋〜
「あ……あの」
「おぉ、玄弥、来たか」
「え、あ、はい」
「その………話って、いうのは………」
「俺はお前に聞きたいことがあるんだよ」
「俺に聞きたいこと………?」
なんだ、俺に聞きたいことって………はっ、まさか?!
俺、才能ないから、追い出されるの?!
まぁ、でもしょうがないよな、俺、能無しだし
「まず、お前はなんで鬼殺隊に入りたいんだ?」
「家族を鬼に殺されたのか?それとも戦闘狂か?」
「・・・」
これはいうべきなのか?俺は才能なんかないクズで、だけど鬼を狩って、狩って狩って狩りまくって、兄貴達に鬼を近寄らせない
「………俺は、鬼を憎んでます」
「俺が匡近さんに会うまで、俺は鬼を一人で狩ってました」
「それも、信じ難いと思っていますが、”鬼喰い”を使って」
「………鬼喰い?」
「はい」
「鬼喰いは、鬼を喰って、一時的に鬼の力を使って鬼を狩る、その能力のことを言います」
「……それをするきっかけは?」
「匡近さんに出会う三年前、俺は母を殺しました」
「母を殺した?なぜだ」
「それは………母が、鬼になってしまったからです」
「俺の家族は大所帯の七人家族なんですけど、父親は刺されて死に、母一人で働いていました」
「まぁ、これは良いとして、母が鬼にされた日のことでした」
「その日は母の帰りが遅く、兄が母を迎えにいっていました」
「ですが、兄も帰りが遅く、兄を迎えに行こうとしたその瞬間___」
「鬼になった母が、俺の家にやってきたんです」
「俺はその前から、何か嫌な予感がすると思って、弟妹達を家の奥に逃げさせていました」
「ですが、一人の三男が逃げ遅れてしまって、顔に傷つけられてしまいました」
あぁ、言いたくない………あんなこと
「………っ、それで、いくら母でも、兄弟を傷つけるのは、許せなくなり………」
「咄嗟に、母の肉を食いちぎりました」
「それから兄がやってきて、俺に何か言いましたが、兄に怪我をさせるわけにはいかず、兄には弟妹達のことをよろしくと言い、そのまま母と闘いました」
「それから朝になり、兄が駆けつけた頃には…………母はもう、死んでいました」
「それから兄にこう言われたんです、俺」
“この化け物!人殺し!!”
“テメェなんて俺の弟じゃねぇ!!”
「……と、それから俺は一人で鬼を狩っていたところを、匡近さんとであったと言うことです」
…………ダメだ、すごく苦しい
あの時のことを話すと、どうも胸が苦しい
「………っ、すいません、こんな話をしてしまって」
母殺しの俺なんか、きっとすぐ捨てられる
匡近さんだって、俺のことは才能あるって言ってくれてるけど、俺に才能なんかない
俺なんか………っ
「そうか、よく話してくれた」
「ぅえ?」
「お前はたくさん辛い思いをしたな」
「でも………いくら動揺していたからって、流石にそれはないでしょ!!」
「玄弥は必死に家族を守ったって言うのに!!」
「………兄は、悪くないんです」
「兄は、家族思いのいい人で、それで優しくて、かっこよくて………っ!」
「俺の、憧れなんです………っ!」
「だから、いくら匡近さんでも、兄のことを悪く言うのは許さない!!」
「……ふふっ、やっと、本当のこと言ってくれたね」
「え?」
「玄弥、俺といる時からずっと、苦しい顔してたからさ」
「だから、少し安心した」
「………っ」
確かに、言われてみれば、ずっと苦しかったかもしれない
兄と離れて生活していて、すごく苦しかった
兄がいない生活は、前回と同じくらいだから、慣れてるけど、流石に今回は…………いや、ダメだ
俺みたいな『化け物』が、こんなこと思っちゃダメだ
俺は化け物らしく、生きていかないと、ダメなんだ
「………よし、今日からお前を俺の弟子にする」
「え?」
「そんな過去がありゃ、俺はお前を育ててみたいと思ったもんだ」
「それにお前には才能がある、だから俺はそれを伸ばしてやりたい」
「………良いな?」
「…………はい!!」
俺は、絶対に柱になる
そして、兄貴のところに鬼なんて絶対に近づけさせたりなんかさせねぇ!!
風神蓮(28)
鬼殺隊元風柱
風の呼吸の剣士の中で、群を出て強い男で、風の呼吸を自由自在に扱っている
風派生の「霞の呼吸」も扱えるため、柱で稽古をたくさんしている
玄弥を引き取った経緯は、なんとなく玄弥が可哀想で、それで鬼殺に対して強い意思をよくもっていたから