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ちーーず
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瑠衣くん
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『笑っている君が、一番心配だった。』
「昔のこと」
放課後
いつものように6人で帰ろうとしていた。
けちゃ「ねぇねぇ!今日どこ寄る?」
ぷりっつ「俺、コンビニ!」
まぜ太「またかよ。」
あっと「今日は何買うの?」
ぷりっつ「秘密!」
ちぐさ「絶対お菓子でしょ。」
ぷりっつ「……なんで分かったん?」
ちぐさ「顔に書いてある。」
けちゃ「ぷりちゃん分かりやすいもん!」
ぷりっつ「ひどない!?」
みんなで笑う。
コンビニを出たあと。
ちぐさは少し後ろを歩いていた。
ちぐさ「……。」
道端にある小さな公園。
その前を通った瞬間。
ちぐさの足が止まる。
あっきぃ「ちぐちゃん?」
ちぐさ「……あ。」
あっきぃ「どうした?」
ちぐさ「……この公園。」
ちぐさが公園を見る。
ちぐさ「昔……来たことある。」
けちゃ「昔?」
ちぐさ「うん。」
5人がちぐさを見る。
ちぐさ「まだ小さい頃。」
少し笑う。
ちぐさ「ここでよく遊んでたんだ。」
ぷりっつ「へぇー!」
まぜ太「誰と?」
ちぐさの表情が一瞬止まる。
ちぐさ「……。」
まぜ太「……?」
ちぐさ「……一人。」
その言葉に、5人が静かになる。
ちぐさ「……あはは。」
ちぐさはすぐに笑う。
ちぐさ「なんか懐かしいなって思っただけ!」
けちゃ「そっか!」
けちゃはそれ以上聞かなかった。
公園のベンチ。
6人で少し休憩する。
ぷりっつ「昔の話かぁ。」
あっと「みんなそれぞれ色々あるよね。」
ちぐさ「……うん。」
あっきぃ「ちぐちゃんも?」
ちぐさ「……。」
ちぐさは少しだけ考える。
ちぐさ「……あるよ。」
その一言に。
5人は驚いた。
けれど――
誰も質問しなかった。
ちぐさ「……でも。」
ちぐさ「今は話さなくてもいい?」
けちゃ「もちろん!」
ぷりっつ「話したくなったらでええよ。」
まぜ太「無理に話す必要ない。」
あっと「うん。」
あっきぃ「待ってるから。」
ちぐさの目が少し潤む。
ちぐさ「……ありがとう。」
帰り道
ちぐさは公園を振り返る。
そこには。
昔の自分がいた場所。
一人で座っていたベンチ。
誰にも言えなかったこと。
誰にも頼れなかったこと。
でも今は――
ちぐさ「……。」
隣を見る。
5人がいる。
けちゃ「ちぐー!早くー!」
ちぐさ「今行く!」
走って追いつく。
ちぐさ(昔は、一人だった。)
ちぐさ(でも。)
ちぐさ(今は違う。)
ちぐさはみんなの隣を歩く。
ただ。
胸の奥にはまだ――
誰にも話していない「昔」が残っていた。
――第25話・終わり。
コメント
3件
**リオンより** 「昔は一人だった」——その言葉がすごく重かったです。みんなが「無理に話す必要ない」「待ってるから」と自然に言える距離感に、じんとしました。公園のベンチで過去と今が重なる演出が美しくて。まだ語られていない「昔」の話、いつか聞ける日が来るといいなと思いながら読み終えました。