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” ほとり、俺のこと好きじゃないよね? “
春は三寒四温と言うけれど、それにしたって生ぬるい夜。不穏とも呼べるフレーズを聞かされたのは、安っぽいラブホの一室で、もちろん、ピロートークの最中だった。
全く、ろくな恋愛してないなあ、と、芽の出たじゃがいもの処理している時、或いは講義中、あくびを噛み締めている時。日常のふとした時に、自分の恋愛観を憂いることがある。
毎回、次こそは!って思うくせに、頑張ろうと思えば思うほど、なんでか全部がから回って良くない方に進んでいくの。
好きにならなきゃ、好きでいなきゃ。
あたしの恋愛はいつも、すべき思考が付き纏う。
本気になれない分、誠実で在ろうとするからタチが悪い。
──いっそ、彼氏作らないスタイルに変えたらどう?
気楽でたのし〜いよ?と、芽依はささめくけれど、あたしはこう見えて、きちんと恋愛を楽しみたい派なのだ。
しかし、そうは言っても、あたしには重大な欠陥がある。
” うん。ちゃんと好きになれなくて、ごめん。”
バカ正直に答えたら、振られるっていう選択肢しか残されていなかった。
ベッドの端の残骸は、既に、使用済みの愛を包み込んでいた。
Q、なんで本気になれないの?
A、本気になるのが、怖いから
あたしはいつも、あの頃の恋愛を更新したくて
恋愛ごっこをしている。
白山小梅
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