テラーノベル
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プロフェッサーMからの電話は、まだ切れていなかった。控室の空気は、先ほどまでの緊張とは打って変わって、妙に気まずい沈黙に包まれている。
美少女探偵は全裸のまま床に座り込み、白濁した人工血液の名残が肌に薄く残る中、スマホを握りしめていた。
受話器の向こうから聞こえる声は、意外にも高く、澄んでいて、どこか楽しげだった。
「Youがこの事件を推理してください! 推理によって合格か不合格の得点をつけてあげまshow!」
銀髪の美少女——プロフェッサーMの声だった。
挑戦状のような口調に、美少女探偵は思わず背筋を伸ばした。
推理が好きだ。探偵を名乗っている以上、嫌いなわけがない。
しかし、得意かと問われれば、はっきりと「下手」と答えざるを得ない。
それでも彼女は、胸の奥で小さく燃える対抗心を抑えきれなかった。
「分かりました! 不祥わたくしが超名推理をしてあげるでごぜぇやす!」
勢いよく立ち上がった美少女探偵は、自分の体を見下ろして慌てた。
まだ全裸だ。とりあえず床に落ちていた黒の透け透けベビードールを拾い上げ、頭から被るようにして着込む。
薄い生地は肌に張り付き、Cカップの胸の形をはっきりと浮かび上がらせた。
下は何も穿いていない。素肌のままだ。
一方、再生を終えた黒髪のAIアンドロイド受付嬢は、ロッカーから白い制服を取り出し、静かに袖を通していた。
ボタンを留め終わる頃には、豊かなHカップの胸が制服の生地を大きく押し上げ、美少女探偵の視線を自然と奪った。
「ぐぬぬ……」美少女探偵は小さく呻いた。
自分のCカップと比べてしまう。羨ましいというより、正直に言えば悔しい。
だが今はそんなことを言っている場合ではない。
彼女はベビードールの裾をヒラヒラとさせながら、部屋の中央で優雅に舞い踊るように回り始めた。透けた生地の隙間から、白い素肌がチラチラと見え隠れする。
「まず、AIアンドロイド受付嬢さんが何故爆破したのか?それは塩をたくさん飲み込んだからです!」
「塩!?」
電話越しのプロフェッサーMと、目の前の受付嬢が同時に声を上げた。
美少女探偵は得意げに胸を張り、さらに踊るようにステップを踏んだ。ベビードールがふわりと翻り、脚のラインが露わになる。
「そうです!今日はなんか蒸し暑いですよね? そんな時は塩を舐めてて暑さを凌ぐのもいいのです」
別に塩で暑さを凌がなくてもいいのではないか、という当然の疑問が、二人の脳裏をよぎった。
だが美少女探偵は止まらない。彼女は指を一本立て、真剣な表情で続けた。
「AIアンドロイド受付嬢さんはたくさんの塩を飲み込みました。AIアンドロイド受付嬢さんの各所の内蔵部にはコアがあります。そこはかなりの熱量があり、高温になります。塩は高温に晒されるとなんと爆破するのでごぜぇやす!」
沈黙が落ちた。プロフェッサーMの声が、少し呆れたように響いた。
「……溶融塩というやつですね。でもその塩は摂氏700℃以上にならないと爆発しませんyo! AIアンドロイド受付嬢さんの体内はそんなに高温になりません! 着眼点はに中々いいですが不合格です!」
不合格。その言葉に、美少女探偵の表情が一瞬で曇る。受付嬢も困ったように首を振った。
猫とろ
186
ねらち
111
「確かに私の体内のコアはオーバーヒートしたら高温になることはあります。でも700℃以上には中々なりませんよ?それに塩を飲み込んでません」
二つの否定が重なり、美少女探偵は狼狽した。
彼女は慌てて受付嬢に飛びつき、その大きな胸に顔を埋めるようにして懇願した。
「オーバーヒートして高温になったって言って! 塩もたらふく飲んだって言ってくだせぇ!」
受付嬢は間近に迫った美少女探偵の顔を見つめ、少しだけ目を細めた。可愛い、と思ったのだろう。
彼女はそっと顔を寄せ、美少女探偵の頰に軽いキスを落とした。
「やってないことは言えません。ダメ♡」
可愛く、しかしはっきりと拒否される。美少女探偵は目を丸くして後ずさり、ベビードールの裾を握りしめた。
「なんでぇ〜!」
電話の向こうで、プロフェッサーMがくすくすと笑っている気配がした。
銀髪の美少女は、きっと不敵な笑みを浮かべているに違いない。
美少女探偵は床にへたり込み、頭を抱えた。ダメダメな美少女探偵なのであった。
コメント
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あらためて読んだよ〜第57話! もう、美少女探偵の迷推理が炸裂してて笑っちゃった😂 「塩で爆破!?」って無理あるのに、真剣に踊りながら推理するところが愛おしい…笑 しかも全裸からのベビードール姿でCカップ対Hカップの攻防(?)もシュールでツボった。 受付嬢の「ダメ♡」キスに「なんでぇ〜!」ってなるのも、ちょっと可愛くて良き。 sonoさんのギャグセンス、毎回安定に刺さるわ〜🖤