ある日の探偵社では、一つの話題で持ちきりになっていた
国木田(そろそろ瑞薫さんが帰ってくる((ボソッ
敦(?
瑞薫さん……?
______________________
翌日
太宰(くにきぃぃだくぅぅん
そろそろ瑞薫ちゃんが帰ってくるね〜
国木田(嗚呼、そうだな
あっ、昨日国木田さんが言ってた名前だ
誰なのか聞いてみよう
敦(……あの〜
その瑞薫さんって人は誰なんですか?
僕は、恐る恐る聞いた
すると太宰さんは笑顔で
太宰(そっか〜敦くんは知らないか〜
そんな敦くんに優しい私が教えてあげよう
そう言って資料室へ行った
______________________
ドサッ
敦(何ですか?この量の資料は?!
突如机の上に置かれた資料の多さに、僕は目を見開いてしまった
そして太宰さんは淡々と告げる
太宰(全て瑞薫ちゃんのものだ
彼女が探偵社員として、こなしてきた仕事についての詳細が、この資料の中に入っている
僕は1枚1枚彼女の痕跡に傷を付けないよう、大切に資料をめくった
太宰(ちなみに瑞薫ちゃんはとても謎だらけなのだよ
敦(謎だらけ?
太宰(そう、謎だらけ
入社試験で乱歩さんと謎解き勝負をしてね、瑞薫ちゃんが乱歩さんに勝ったんだよ
敦(乱歩さんに?!
今日は何だか驚く事ばかりだ
太宰(うん
でも勝ったのはその1回きり
あとは全敗
謎は他にもあるよ
敦(例えば?
最初は質問だけだったはずなのに、僕はだんだん乗り気になっていた
太宰(例えばね〜
手掛かりだらけなのに、乱歩さんでも彼女のことをあまり知らないんだ
敦(手掛かりだらけなのに?!
太宰(そう
手掛かりだらけなのに
あぁ、もうここまで聞いたら後戻り出来ない
いっその事全部聞いちゃえ!
そう思った僕は、太宰さんを質問攻めにしていった
______________________
外はすっかり暗くなり、夜になっていた。
夏の夜は生ぬるい風を纏いながら、人々の後ろをついて行く
夜になっても終わる事のない、探偵社の業務は残業する事を知らせていた
谷崎(今日はみんな残業ですね
国木田(嗚呼、そうだな
賢治(最近は依頼より業務の方が多いですよね
国木田(犯罪組織が多くなって来てるからな
そう、最近は犯罪組織が多くなってきた
正直、探偵社がハッキングをしているだなんて前代未聞
たまに国木田さんは、こんな時に花袋が居てくれたらなとぼやいていることがある
画面とにらめっこしながら、指を動かし続けた
現在時刻:午前5時48分
夜明けが近づくなか、例の彼女は……..
瑞薫(駅弁うっま
やっぱ買って良かった〜
そう、駅弁を頬張っていた
主(ども!
今回の作品は、今までのとちょっと変えました
小説を読み漁って「」と「」の間の文を考えながら作ったので、出すまで3日かかりました
意外と疲れるもので、今ヘトヘトです
長話しすぎました
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩「hairpin」
お楽しみに〜
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!