テラーノベル
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自分の部屋に帰って、急いで夕食を作る。その間に何度もキスをした。約束通り。
もう少しで出来上がりというところで、彼が近所のコンビニに買い物に行った。泊まるための準備と「その他」の買い物のためだ。「その他」は余ったらうちに置いておくことになった。何回泊まりに来たらなくなるだろうね。
夕食の間も、彼は何度も美味しいと褒めてくれた。
その後少しテレビを見て笑って、一緒にお風呂に入った。お互いに髪の毛から洗い合って、たくさん触りあってもう限界に近かったけど、彼が私の部屋での初めてのセックスはベッドですると決めたので、私はスキンケアとドライヤーを急いで済まさなくてはならなかった。その間にも彼は私の身体の敏感なところをもう知り尽くしたかのように、優しく、時には強く刺激してくるので、立っているのが精一杯だったのだ。
全裸でベッドに倒れ込んで、もうお互い準備は万端のはずなのに、彼は私の足の間に顔をうずめ舌を這わせてきた。
「うんんっっ、ああっ」
腰を両手で抱えられ逃げられない。私はそのままビクンビクンと腰が波打つほどイかされ、気がつくと涙を流していた。
「大丈夫? 嫌?」
彼はすぐに気づいてくれる。
「違うの。気持ち良過ぎて変になってるの。早くいれて」
彼の目に炎が灯ったように見えた。私を後ろ向きにひっくり返して、後ろから一気に突き入れてきた。
「ひゃぁっ!」
その後はゆっくりと私の反応を確かめるように、強さを調節しながら出し入れを繰り返していた。隣の部屋に聞こえていたらどうしようと思いながらも声が抑えられなかった。
全てが終わった後、シングルサイズのベットて抱き合うようにして眠った。もちろん明日も仕事なのでアラームも忘れずに。
洋介とセックスをしている。いつもと同じ手順でやっと入れようとするけど立たなくてなかなか入らない。私は口や手でフォローする。その頃には私の方は乾いていて、そのまま入れると痛い。
でも彼としないと私を抱いてくれる人なんていない。欲求不満で生きるのは辛い。我慢しなくては。
……本当に?
私は立ち上がって彼を見下ろし、
「さよなら」
と呟いた。
アラームに起こされて、二人で伸びをする。変な夢を見た気がするが、気持ちはスッキリしていた。もちろん身体も。
「狭くて辛かったんじゃない?」
「大丈夫だよ。でも一度だけ思いっきり脚を蹴られたよ。次はうちにしよう。ベッド、ダブルだから」
彼は当たり前のように「次」の話をする。
収入が安定していないだろう役者の彼は、結婚とか考えられないだろうな。私ももう結婚はこりごりなんて思っているけれど、いつか子供を持ちたいという気持ちになったらどうしよう。
それに、ベッドがダブルも気になる。彼は身長も高いし、おかしくないのかもしれないけれど、そこで寝たことのあるだろう見知らぬ歴代彼女に嫉妬しているのを自覚した。
いや、朝からそんなことを考えている場合じゃない。まだ火曜日だ。仕事仕事。
「手を繋いで出社する?」
「ダメに決まってるでしょ」
私たちは一応時間をずらして会社に入っていった。
あの遊園地デートで、手を繋ぐことさえしなかったことを思い出す。どうせ最後なら全部しちゃえばよかったと、ずっと後に思ったものだが、今となっては取っておいて良かったのかな。
その週いっぱいで、システム移行のための派遣さんの仕事があらかた終わった。そのため一部の派遣さんだけを残して契約は終了となる。なんと、その一部の方に白田くんが入っていた。
「劇団の方は大丈夫なの?」
「うん。元々土日メインだし、ちょっと計画があって今はお金を貯めたいんだよね」
辞める方のグループに入っている若い女の子には、私が気に入っている白田くんを残したと思われているようで少し嫌味を言われた。私が決めたんじゃないんだけど。
ちゃんと、人事部と派遣会社との話し合いと本人の希望の総合的判断で決まったことなんですよー! と、叫びたかったけど、実際にその権限があったら私はその通りにすると思うので黙っていた。
お疲れ様でした。ご機嫌よう!
日暮ミミ♪
855
latte
732
#溺愛
星キラリ

3,683
楽地みどり
465
コメント
1件
うわ、第10話、読み終わりました……! 今回のエピソード、夢の中で元彼に「さよなら」って言うシーンがすごく印象に残りました。現実の新しい関係が進むにつれて、過去のしがらみが少しずつ解けていく感じが伝わってきました。白田くんが残ることになったのも、単なる偶然じゃなくて何か流れがあるのかな、と気になります。楽地さんの描く心理描写、いつも細やかで好きです。続きが楽しみです!