TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

school

一覧ページ

「school」のメインビジュアル

school

26 - 番外編(リクエスト作品3)

♥

245

2023年09月13日

シェアするシェアする
報告する


※こちらはリクエスト作品です。

「涼太くんがいじめにあって情緒不安定になって、みんなが過保護になる話」です!ご期待に添えられてるかは分かりませんが…

少し長いです。ご了承くださいm(_ _)m

※現在のお話との繋がりはありません。

リクエストありがとうございます!

まだリクエストお待ちしてますのでぜひコメントしてくれると嬉しいです(*^^*)(捻り出す必要はないですよ)

連続投稿すみません(;_;)






「ねぇ涼太くーん?ちょっと来てよ。」


昼休み、いつものようにみんなのいる屋上に行こうと思ったら知らない女の子に声をかけられた。


「あ、あの…どちら様、でしょうか…?」


そう俺が言うと、にこにこしていた女の子の顔が一瞬で真顔になった。


「いいから来いよ。」

「ひっ……」


腕を掴まれて連れていかれたのは屋上だった。まだ早い時間だったせいかみんな来ていなかった。


「あのさぁ…お前ウザイんだよね。」

「…え?」

「だってさぁ?私のだーい好きな翔太様にべったりなんだもん。ほんと何様のつもり?」

「ぁ…」


そうだった。翔太は密かに女の子にモテていた。何度も告白されてうんざりしている翔太を見たことがある。でも本人には自覚がない。


「何黙ってんだよ。何か言えよ。」

「ひぅっ…ご、ごめんなさ…」

「あははっ、変な声ー!…あ、そうだ。私天才だからいいこと思いついちゃったぁ…ねぇ、お前死ねよ。」

「……ぁえ?」

「だってお前さえいなくなればさ、翔太様に近寄る虫けらはいなくなんじゃん。そしたら私が告白して、美男美女カップル成立じゃんね?ほら、おーちろ!おーちろ!」


…何で会ったこともない人からこんなこと言われなきゃいけないんだろう。苦しい…つらい…何で…逃げれない…


………あ、落ちれば、タスカル…?


黙ってフェンスを超えた。


「お。いいじゃん。そんまま落ちろよ。」


そう言う彼女に従い空中を歩こうとした瞬間だった。


「涼太!!!」


フェンス越しに誰かに腕を掴まれた。


「しょ、た…」

「何してんの!?」

「みんな…?」

「こっち来て!飛び降りようとしないで!」

「…なん、で?」

「は?」

「おれ、いたら、迷惑、なんじゃ…?」

「…何で?」

「だって…」

「ねぇ、涼太?それってコイツが言った?」


後ろを向くと佐久間に胸ぐらを掴まれながら立っている彼女がいた。



「……」

「無言は肯定と見なすけど。」

「……」

「お前、涼太に何言ったんだよ。」

「え?何も?当たり前のことを教えてあげただけーねぇ?」

「…ひゅっ…」

「涼太?」


腕を掴まれたことにより自殺を止められたせいなのか足が震えそのまましゃがみこんでしまった。


「ちょ、舘さん!?落ちるって!!」

「照!そっち行って舘さん連れ戻して!」

「分かってる!!」


カタカタと震える体を照に抱えられ、フェンス内に戻された。


「はっ、ひゅっ、げほっげほっ…ごめ、っ、ごめんなさっ、はっ…」

「大丈夫、大丈夫だから。」


乱れる呼吸は中々おさまらず、心配そうな顔をするみんなともまともに話すことができない。


「ぼく、がっ、死ねば、っ、よかっ、た…のにっ…」

「そんなことない。舘さんが死んじゃう必要はないよ。」


阿部が優しく話しかけてくれる。だけどそんなことすら罪悪感で、フェンスに手をのばした。しかしその手は届くことはなかった。


「舘さん。駄目。」

「ふっ、か…」

「落ち着こう。深呼吸して。舘さんは何も悪くない。」


俺を抱えている照の横でふっかがトントンと胸をたたく。


「ふっか、ひか、る…あべ、さ、くま…しょ、うた…」

「大丈夫、みんないるよ。」


チャイムの音が聞こえた。授業行かないと。でも駄目だ、体、動かない……眠い…


「涼太、寝ていいよ。後は任せろ。」


翔太の声を最後に意識をとばした。



目が覚めると、見慣れた天井が目に映った。自分の部屋かと認識するまでに数秒かかった。ガチャっと扉が開いた。


「涼太くん!起きたんやな!」

「…康二兄、さん…」

「具合悪いとかどこか痛いとかない?」

「…ない、よ。」

「良かったぁ…みんなに言ってくるな!」


そう言った康二兄さんが部屋をでた数秒後、みんなが部屋に来た。


「涼太くん、大丈夫?」

「ん…大丈夫だよ。」

「家までみんな連れてきてくれたんだよ。」

「…そっか。」

「舘さんあのまま寝ちゃったし、先生には許可もらってるから安心して。」

「…うん。」


何となくぼーっとする意識の中、手がぎゅっと握られてるのを感じる。


「しょ、た…?」

「ごめん、ごめんな、涼太…っ」


あの翔太が泣いていた。俺の手を掴んで。


「何で、翔太が謝るの?」

「だって、俺のせい、で…」

「…翔太、悪くないよ…」

「涼太…」

「分かってる、分かってるから…」


寝た姿勢のまま、翔太の目元の涙を指で拭う。さっきとは違い少し安心した表情で涙を流す翔太を見て、もう大丈夫だなと感じた。



あれから2日が経ち、 学校に行ったらもうあの女の子はいなくなっていた。靴箱の前で教室に行くのが怖くて立ち止まってたら、トントンと肩をたたかれた。


「涼太。」

「翔太、おはよう。」

「はよ。」

「俺もいるよーん!」

「佐久間もおはよう。」

「おはよぉー!途中まで一緒行こ!」

「…だな。涼太も行くぞ。」

「…うん。」


2人が一緒なら大丈夫だと、少し減った恐怖を抱えながら廊下を歩くと着いたのは教室じゃなかった。


「職員室…? 」

「失礼しまーす!1年4組の佐久間大介です!」

「…1年2組の渡辺翔太です。」

「い、1年1組の宮舘涼太です…」

「お、来たか。」

「…亀梨先生…」

「佐久間、渡辺、連れてきてくれてありがとな。戻っていいぞ。」

「はーい!じゃあ涼太、昼休み来れたら来てね!」

「じゃあな。」

「あ、うん…」


そのまま2人は帰って行った。


「宮舘。」

「は、はい。」

「暫くは教室じゃなくてこっちに来い。」

「…え?」

「あいつらから話は聞いた。暫くは教室は怖いだろ。怖く無くなるまでこっちに来い。さっきの挨拶もなくていいから。」

「え、でも…」

「職員全員に話は通してある。この事情はお前とよく一緒にいる5人しか知らない。…これで安心したか。」

「…はい、お手数お掛けしてすみません。」

「謝るな。宮舘が悪いわけじゃない。」


そう言って亀梨先生は俺を職員室に入れてくれた。


慣れるのには時間がかかってしまうが、ゆっくり恐怖心がなくなっていけばいいな。

この作品はいかがでしたか?

245

コメント

2

ユーザー

ありがとうございます!とても最高です👍🏻これからも主さんのこと応援してます💞

ユーザー

これも私のリクエストではないですがいいですね✨️ あんなこと言った女は絶対に許さない🔪

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚