テラーノベル
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私は先程まで兇手牢でロジオと話していたはずだ。
しかし気が付くと、デェ模んと会った黒い林で倒れていた。
(瞬間移動されて戻ってきたのか。)
私は起き上がって、林を抜けられそうな道を歩く。
「あ、いた。急に君が消えてさ〜、デェ模んも僕を殴った後どっか行ったし。」
葉造が少し離れたところから私を見つけて、小走りでこっちへ来た。
「殺人犯専用の罰を与える、兇手牢って建物に瞬間移動されていました。有益な情報が手に入りましたよ。」
「どんな情報だい?」
「閻魔神という死んだ人間の魂の運命を決められる存在が兇手牢にいるんです。私達を阿鼻界へ送ったのも、おそらく閻魔神の力が原因ですね。」
「なるほどね。閻魔神とは会った感じ?」
「物を媒体に通話のような形式で会話をしましたね。」
閻魔神が喋った内容やロジオという男性に会ったことなど、兇手牢でのことを葉造に話しながら歩く。
「じゃあ、再び君が兇手牢にテレポートされたとき閻魔神に交渉すればよさそうだね〜」
林の木々が少なくなり、地面もコンクリートのようなものになる。
「今のうちに何かやりたいことって葉造さんはありますか?もしあれば協力します。」
「特にないね。……なんか來雨は悩んでそうな顔してるよ?気のせいかもしれないけど。」
「……顔に出てましたか。私が殺した2人を見つけて、獄使による罰から守りたいんです。ただ、その2人からしたら迷惑かもしれないからどうするか迷ってまして。」
「やるだけやってみれば?君の被害者2人と会ってみて、その2人が來雨と一切関わりたくないなら去ればいいし。2人の外見はどんな特徴?」
「1人は紫髪に赤い目をした20代の男性で、もう1人は長めの青髪で黄色い目の30代前半ぐらいの男性ですね。……葉造さんは2人を探さなくて全然大丈夫ですよ。」
「僕はやることないし、君が殺した人について少し気になるから一緒に探したいね〜」
「ありがたいです……!2人はほとんど同じ時間に殺してすぐ後に私も死んだので、阿鼻界に来たときの場所が近いかもしれません。」
「まずは君が阿鼻界に最初に来たところ周辺に行ってみようか。2人の名前は?」
「紫髪の男性が蛇手けせらさん、青い髪の男性が伊勢或斗先生です。……あと、背丈は蛇手さんが多分一般的な身長で、伊勢先生は蛇手さんより少し高かったと思います。」
黒い林から完全に出て、私が数歩前を歩いてこの巨大な地下空間の中を探した。