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うっ。なんだか今日は酔うな。みないでおくか。
あ、あの家。面白い形してるな。
マンションでけ〜。
工場って、なんでどれも豆腐型なんだ?
公園か。しばらく行ってないな。行く機会もないが。
外に目を向けると、気づきもあるもんだ。
こういうのも、悪くない。
ふう。俺の学校が下り向きにあって助かる。人は苦手で、嫌いだ。町から少し外れた家に決めたのも、正解と言える。
「ただいま。」
「あぁ、々。おかえり♡」
「だから、その言い方やめろ。てか、雨降らなかったぞ。」
「いいでしょ〜?可愛くて。傘は…やっちゃったなぁ。まあ、いいじゃない。」
こいつの浮かれてる性格、かなり頭にくる。嫌な奴じゃないって分かってるけど。この前も、嫌なものは嫌だと言ったはずだ。
「二階もうるせぇな。またなんかやってんのか?」
「さあね。瞑がいたら楽なんだけどなぁ。」
「なんだ、あいつまだ帰ってないのか。」
「赤点で居残りって、昨日言ってなかったっけ?」
「はっ。勉強しないからだろ。」
「ふ〜ん?意地悪な々ちゃんだな〜。瞑も戦ってるって、々が一番知ってるくせにー。」
「ちゃん付けやめ…。この家に住んでるやつは、誰だって戦ってる。瞑だけじゃねぇんだ。 」
「この家じゃない人も、だよ?」
「わ、わかってるよ。じゃあ。今日も飯、よろしく。」
「ツンデレ 々ちゃん キター!!任せてくださいよぉ。々会長♡」
「はあ。」
誰だって戦ってる。そんなの重々承知だ。休戦する暇もない人がほとんどだ。
止まらない時間と寿命に急かされながら、今を生きることだけで精一杯だ。
なのに「人助けしたい」とか「笑顔にしたい」とか。軽はずみな言動を繰り返し使わざるおえない職もある。
それでも時々 俺は、俺が世界一可哀想で、恵まれてなくて、優れてないと思ってしまう。
そんな中で出会ったあいつらには、本当に度肝を抜かされる。
お前より辛いやつは、山ほどいる。
そう言われてるようで。