コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
でも、何でしょうこの味。
「お母さんの味でしょうか」
ポツリと言葉を零しました。
すると、御上さんが優しく笑って、話し始めました。
「これはねぇ、愛華ちゃんに教えてもらった料理なのよ。愛華ちゃんこの料理を再現するのに頑張ってたわぁ。確か、『大切な人の作った料理』何やってぇ~」
「お母さん、、、教えてくれてありがとうございます」
そう言っていると、鈴木さん達の方から鼻を啜る音が聞こえてきました。
「女将の飯は和華の母ちゃんの味だったのか」
音の方を見ると青木さんが泣いていました。
「青木先輩、、、手拭いならありますけど、要ります?」
「おぅ」
「利久斗、お前はもう少しその涙脆いのをどうにかしろ」
鈴木さんはそう言いつつも慣れたようにハンカチで涙を拭ってあげていました。
「本当、三人は仲が良いわねぇ」
しみじみと言うように御上さんがそう言いました。
その後は、パラオ様達と一緒に美味しいご飯を食べ続けていました。
「やっぱ女将の飯は世界一だ!俺、孤児だからさ、母ちゃんの味ってよく分かんねぇけど、女将の飯の味がそうなんだろうな!」
ニカッと笑いながら青木さんはそう言いました。
「な、ほ、褒めたって、、、おかわりのコンソメスープしか出ないわよ!」
「出んのか?!よっしゃー女将大好きー!」
こんな会話を聞いて鈴木さんが「本当に何時も騒がしい」なんて言葉をこぼしながらも口元は笑っていました。
ご飯を食べ終わった後、鈴木さん達がテントを張ってくれて、そこで寝ました。何時も以上にぐっすり寝れた気がします。