走り去っていく二台の車を、二人は呆然と見送るしかなかった。周りには、時折、他の車が出入りする音だけが響いている。気まずい沈黙が、重く、重くのしかかる。
先に口を開いたのは、宮舘だった。
「…翔太」
返事はない。渡辺は、宮舘に背を向け、俯いたままだ。
「…なぁ」
宮舘は、言葉を選ぶように、ゆっくりと続けた。
「俺たちがしたことで、メンバーたちを傷つけてる。…それは、分かるだろ?」
「……」
「謝って許されることじゃないとは、分かってる。けど…俺は、あいつらを悲しませてまで、この冷戦を続けたくない。もし…もし、翔太も同じ気持ちなら…仲直り、できないかな」
それは、宮舘の精一杯の歩み寄りだった。プライドを捨てた、勇気ある一言。しかし、渡辺から返ってきたのは、予想外の言葉だった。
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しょっぴー頑張ってくれ(T-T)
続き気になる

サービスエリアにおいてくとはすげー粗治療!見ててめっちゃ面白いです!! 続き楽しみにしています!