テラーノベル
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ー注意事項ー
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・軍パロ、腹痛要素が含まれます。
◇◇◇
夜明け前の駐屯地。
点呼の時間になると、ciの顔色が明らかに悪いことに、すぐ気づいたのはtnだった。
「ci。お前、どうした?顔が真っ青やで」
「い、いや…別に…」
声はかすれ、背中は少し丸まっている。
shpが隣から覗き込んで、にやりと笑う。
「んー?腹痛いんやな」
「…ッ!?な、なんでわかんねん」
tnは眉をひそめる。
「ci、無理するな。今日の行軍訓練外れるか?」
「だ、大丈夫。休んでたら足手まといになるし…」
そこに、のんびりとした足音が加わった。
クズだと皆に言われている、utだ。
彼は戦闘部隊ではなく、兵站・補給の担当。
銃を持つより、地図や物資の管理のほうが得意な人間だった。
「おいおい、また無茶してんのか」
「…utにいさん」
「俺は戦場で役に立たねぇクズやけど、腹痛で突っ立ってるお前よりはマシかもなあ?」
「…ッ、」
「冗談やで、じょーだん」
ciは悔しそうに眉を寄せるが、その声は震えていた。
utはため息をつき、ciの背を軽く叩いた。
「俺は補給係やぞ。腹痛に効く薬くらい山ほど持ってる。持ってきたるから」
「…薬、あるん?」
「当たり前や。俺を誰だと思ってんねん」
shpが口を挟む。
「いや、クズって自分で言ったやん」
「うるせぇクソ猫」
「クソ猫じゃねぇしー」
その軽口に、ciは思わず小さく笑った。
だが、それがまた腹に刺激を与え、すぐに腹を押さえて顔をしかめる。
tnは短く息を吐き、ciの肩を掴む。
「ci、俺の命令や。訓練は外れろ。腹痛を、甘く見るな」
「……はい」
◇◇◇
その後、ciは仮眠室のベッドに横になっていた。
shpが猫のように椅子の上で丸まりながら見張り、tnは隊の指揮を執るため外へ。
その間、utが補給箱を漁って戻ってきた。
「腹痛用の薬と温めるやつも持ってきた」
「…ありがとう」
「礼なんかええわ。お前が倒れたら俺らの班が困るんや」
「…俺の存在理由、それだけっすか」
「どーだろうな」
utは少し照れくさそうに目を逸らした。
「お前、ガキの頃から根性だけで突っ走るタイプやろ。だからこうやって腹壊す。んなの、放っとけるか…」
寝ているかと思うくらい静かだったshpがにやにや笑って口を挟む。
「出た出た、優しいutにいさん」
「ぶん殴るぞ」
「さっきのイケメン発言もう1回聞きたいなー」
ciは苦しそうに笑いながら、薬を口にした。
「…俺、皆に迷惑かけてばっかりやな、」
いいんだよ、とutは肩をすくめる。
「俺らは軍隊や。迷惑の掛け合いで生きてる」
shpはベッドの端に座り込み、柔らかな声で言う。
「ci、心配すんなよ。俺らがそばにいる」
イケメンのutにいさんもいるしな、とshpがにやにやしながら言う。
その声に、ciは少しだけ安堵したように目を閉じた。
温かな静けさが、仮眠室に満ちていく。
◇◇◇
その日の訓練、ciは外れたが彼の不在を埋めるようにtnの指揮は冴え渡り、utは物資を完璧に補給し、shpは相変わらず軽口を叩いて場を和ませた。
ciが安心して休める場所を、仲間が守っていたのだった。
けれど、数日が経っても、ciの腹痛は治らなかった。
薬を飲んでも、温めても、夜中には必ず痛みで目が覚める。
「…ッ、またかよ…」
ベッドに横たわったciは、冷や汗を滲ませて天井を睨む。
ベットの隣にある椅子に座って寝ていたshpが耳ざとく起きた。
「ci、また痛いん?」
「だ、大丈夫…」
「大丈夫ちゃうやろ、その顔色」
shpは毛布をぐしゃっと掴みながら廊下に飛び出す。
「tnさん! utにいさん! ciがー!」
◇◇◇
すぐに駆けつけたtnは、眉間に皺を寄せた。
「ci、数日も続く腹痛…これはただの疲れちゃうやろ」
「…すみません」
「謝るな。お前1人で抱える問題ちゃう」
tnの声は厳しいが、震えていた。
普段は冷静沈着な書記長が、心底心配しているのがわかった。
そこに補給係のutが、片手に湯たんぽ、片手に謎の粉袋を持って現れた。
「おーし、ci!今日から“俺流特製腹痛ブレンド”を試すぞ」
「怪しい…」
shpが半目で睨む。
「また妙なもん持ってきたな。これ絶対飲んじゃダメなやつやろ」
「バカ、これは俺が昔腹壊したときに村のばあちゃんからもらった薬やぞ。効くんだよ」
「いやその村のばあちゃんの信憑性がゼロなんだよ」
ciは苦笑しながらも、弱々しく言った。
「…でも、utにいさんが心配してくれてるのはわかったわ」
「ッ…お前。クソ、黙っとけ」
utは耳を赤くしながら、そっぽを向いた。
◇◇◇
ciが数日休んでいることで、訓練場は少し空気が重かった。
ciは大丈夫かと心配する声が多い一方、腹痛で休みすぎだと陰口を叩く隊員もいた。
ciは一応動ける時はリハビリがてらに基地の中を歩いて回っている。
そんな中、訓練場の隅から聞こえた声が、彼の心を深く刺した。
「またciさん休みかよ。弱すぎんだろ」
「書記長さんに甘やかされてんじゃね?補給係のutさんもチヤホヤしてさ」
「あの人、戦場出る資格ねーだろ」
聞きたくなかった。
それでも、耳は勝手に拾ってしまう。
胸の奥に重い石が沈むように、呼吸が苦しくなる。
「俺だって…」
自分を守るように小さく呟いたciは、その翌朝、訓練場に姿を現した。
「ci!?まだ腹痛が残ってるやろ!?」
tnの声が鋭く響く。
ciは必死に笑ってみせた。
「大丈夫。もう平気やから」
その笑みはひどく不自然だったが、誰も強く止められなかった。
ciは隊列に入り、ランニング、腕立て、素振り。
全てを必死にこなした。
顔は青白く、額の汗は冷たい。
shpは隣を走りながら囁いた。
「おい、無理すんなよ」
「…大丈夫、だって俺皆に迷惑かけたくな」
その瞬間、ciの足がふらついた。
「ci!!」
次の一歩で視界が暗転し、彼は地面に崩れ落ちた。
◇◇◇
「ci! 聞こえるか!」
shpは慌てて駆け寄り、ciの身体を抱き上げた。
「snさん呼べ!」
必死に呼びかけるshpの声に、周囲がざわつく。
その騒ぎを遠くから見ていたtnとutが、険しい表情でやってきた。
tnはciを見下ろし、次に周りの隊員たちを睨みつけた。
「お前ら…陰でciを笑っていたな」
黙ってるつもりか?とtnが問えば、隊員たちは目を逸らした。
「俺が聞いてないとでも思うなよ」
訓練場が一瞬で凍りつく。
tnの声は普段の冷静さを失い、低く震えていた。
「お前たちの言葉が、彼をここまで追い詰めた。恥を知れ!」
続けて、utが前に出る。
普段は飄々としている彼が、真っ直ぐに睨んだ。
「ciは腹痛で何日も苦しんでたんや。それを弱いだの甘えてるだの」
ポケットに手を突っ込みながら、低く言い放つ。
「お前らの方がよっぽど弱えよ」
刺すようなその言葉に、誰も反論できなかった。
◇◇◇
ciは医務室に運ばれ、shpが必死に付き添っていた。
「バカ、なんで無理すんねん。俺らはお前を笑ったりせんのに、」
ベッドの上で薄く目を開けたciは、掠れた声で答えた。
「迷惑、かけたくなかった…」
shpは思わず笑ってしまった。涙を滲ませながら。
「迷惑とか言ってんちゃうぞ。ciがいてくれるだけで、俺ら全然違うんだから」
その言葉に、ciはようやく肩の力を抜いた 。
なんかさ、モブに対しての制裁が甘すぎる気がするんだ
難しくない?暴言吐くとか説教とか
めちゃくちゃただただ暴言吐いてるだけだと、なんか逆に弱く見えるんだよね
塩梅がむずい
コメント
10件
ut先ツンデレなのあんま見ないけどめちゃめちゃ可愛い!! syp裙が解釈一致すぎる
もう、最高!ココアビーンズさんの作品?見たら癒されすぎて明日も学校頑張れるわ、いやもう本当にありがとうございます!これからも頑張ってください。
d先生がツンデレなの可愛すぎて🤦♀️🫰🫰🫰🫰🫰🫰🫰ココアちゃんが書くお話ほんとにキャラの解像度高くて最高すぎる😭👏✨