コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ご愁傷さまでーす!」
kn「……」
登校してくるなり、ニコニコしながら机に花瓶を置く一軍。
あぁ、またか。なんて思いながら重い椅子を引く。
「はぁ?もっと反応しろよ。つまんな」
そう吐き捨てて、席を離れていく。
汚れきった鞄を横にかけ、数秒、花瓶を見つめる。
br「わ!おはよ!」
後ろから肩を軽く叩かれるのと同時に、声をかけられる。
柔らかくて、優しくて。
学校に来るのだって、彼がいるから。
kn「おはよう。」
br「きんさんは座ってて。あ、トイレとか行っててもいいよ」
kn「いいよ、自分でやるから」
止めようとしても、彼は「いいの!僕にやらせて?」と言ってやめようとしない。
彼がいいならいいか、と思うのと同時に、自分のせいで巻き込んでしまったらどうしよう、という不安も募る。
彼は、転校生。
中日のハーフだとか、なんだとか。
それだけでも十分に目立つのに、自分と絡んだら更に目立つ。
そういうのも全てわかった上で、離れようとしない。
彼はどこか人間離れしている。
彼の持つ雰囲気や、圧。
それは自分だけではなく、誰もが思っていることだった。
でも顔は整っているし、背も高く、頭もいい。
br「今日一緒に帰れる?」
いつの間にか教室に戻ってきた彼に問われる。
視線を感じた。わかっているよね、と。
kn「ごめん、今日は無理かも」
本当は帰れると言いたいのに、口は真逆のことを言う。
br「…わかった。きんさんも無理しないでね」
それは無理な話だな、なんて思いながら、適当に頷いた。
もう何度目かもわからない転校。
そろそろ限界かな、なんて。
諦めている。
きっと、僕はこのまま生きていくしかないと。
まだ戦時中だとか、ギロチンがある時代だとかに生まれなくて良かった。
痛い思いはしなくていい。
あの頃仲良くしていた友達はみんな大人になった。
誰がどうしているのかなんて、1ミリもわからないけれど。
でも、置いていかれていることは事実で。
kn「ぶるーく、俺から離れた方がいいよ」
きっと、彼ともこの1年の付き合いだ。
彼らが3年生になって少し経てば、また転校する。
br「そんなことしないよ」
こんなことだって、何回もあった。
なんてくだらない世界なんだろうって、何回も思った。
今回だってそう。
せめて僕がいる間だけでも、気持ちが軽くなってくれたら。
僕がいなくなる前に、なんとかすればいい。
それから、彼からは僕の存在を忘れられて、僕も彼の存在を何時しか忘れる。
いつも通り、そうなると思った。
____思っていたのに。
『俺が、君の止まった時計を動かしたい。』
なんて、君が告白してくるから。
~attention~
本小説は尾も白い方々の二次創作(nmmn)であり、
ご本人様には一切関係ありません。
公共の場での共有等はお辞めください。
BLの要素が含まれますが、R18の表現はありません。
嘔吐、いじめや暴力の描写があります。
嘔吐・暴力のシーンがあるチャプターはセンシティブに設定しますが、
上記の通り、行為の描写はありません。
把握よろしくお願いします。
口調・キャラの崩壊が否めないかもしれません。
これらを踏まえた上でお読みください。
地雷の方や苦手な方にはお勧めしません。
全て自己責任でお願いします。
更新は気分です!!
わりと更新頻度は高くなると思います