薄暗い部屋の中、姿見の前。
ぐったりと膝をつき、目の前の鏡に映る自分の顔をまともに見ることができずにいた。
「ほら、ちゃんと見て?」
後ろから目黒の低い声が耳元に落ちる。
ぐっと腰を引かれ、深く貫かれた瞬間、びくりと震えた。
「ちがっ……んぁ、ぁ゛っ……や……っ、こんなかおっ……してない……」
抗うように言葉を吐き出すが、それは苦しいほどに甘さを孕んでいた。
鏡の中にははっきりと蕩けた顔が映っている。
鏡の中の俺は、切れ長の瞳がとろりと潤み、普段の鋭さなど微塵もない。
頬は熱を持ったように紅潮し、かすかに開いた唇からは甘い吐息が零れ続けていた。
そんな俺の姿を見つめながら、目黒は満足げに口角を上げる。
「嘘つかないで。……こんなに、可愛い顔してるのに」
耳元で囁かれた言葉に、ぎゅっと目を閉じた。
けれど、それを許さないとばかりに目黒の手が顎を支え、無理やり鏡を見るように仕向ける。
「ん、ぁ……っあ、~~~……ッ」
ぐちゃぐちゃになった声が漏れ、熱に浮かされた瞳が鏡の中で揺れる。
「もっと……ちゃんと見てよ、岩本くん。俺がどんな顔してるかも」
目黒は揺らぐ視線を逸らさせないようにしながら、さらに深く沈み込む。
「岩本くんがこんなに乱れてるの、俺しか知らないんだから」
そう囁かれた瞬間、俺の中に甘い痺れが駆け巡った。
涙を滲ませた瞳のまま、鏡の中の自分と、そして背後で欲望を滾らせる目黒と視線を交わしてしまう。
「や……ぁっ、そんな……っ」
否定の言葉は、甘く震えながら途切れるばかりだった。
目黒はそんな俺の髪を優しく梳きながら、ゆっくりと唇を寄せる。
「ねえ、岩本くん。……もっと可愛くなれるよね?」
その問いかけに、涙を滲ませながらも抗えないことを悟っていた——。
コメント
1件
かわいいっ!!🖤💛