スタート
〜 kanata side〜
嫌な予感がしてりーくんの仕事の場所に来たらこれ。何こいつ。なんか黒髪のでかいやつがりーちゃんのこと襲おうとしてた。
緋翠「あ”ーもう台無し、いいところだったのに。なぁおい猫夢」
kanata「僕の大事な人に手出さないで。気持ち悪いてかお前誰だよ」
緋翠「流怜緋翠、まぁ好きに呼んで」
kanata「じゃあ変質者」
緋翠「それは失礼じゃない?まぁ君と真っ向から勝負したら確実に勝てないから逃げるね」
ヒョイッ
Re「おわ……」
緋翠「じゃ」
トッ
kanata「………は?」
緋翠とか言う変質者がりーくんのこと連れて逃げてった。後を追わないとダメなのに、混乱で体が動かなかった。体が動いた時は姿が見えなくなっていた。
僕はりーくんがお世話になってるらしい診療所に向かった。
末吉「かなた⁉︎」
kanata「…お前に言っても意味ないか」
末吉「おい」
奈々「え……えっと…あ!kanata様ですね。どうしてここに?」
奈々さんと言う人に話した。(末吉さんも横で聞いてたけど)りーくんが連れてれたこと、話してて息が詰まる。自分がどれだけ慌ててるのか嫌でもわかってしまう。
奈々「え………五十嵐様が?そんなの、どなたが?」
kanata「なんか黒髪のでかいやつ。自分のこと流怜緋翠って言ってたよ」
末吉「なっ………」
kanata「知り合い?」
末吉「りーちゃん話してたろ?仕事のやつの元凶」
元凶がなんでりーくんを誘拐する必要があるんだ?何が目的?人質に取ろうとか思ってるのかな。いや実質的な人質なんだろうけど。
kanata「僕、ちょっと行ってくる」
奈々「検討がついているのですか?」
kanata「匂い追えばなんとかなる」
猫だから無駄に鼻が効くのだ。鈴の方が匂いに敏感ではあるけど、追跡くらいなら十分過ぎる。りーくんはいつも一緒にいるから覚えてるし、さっきの一瞬であの変質者の匂いも覚えた。あとは追えはいいだけ。
kanata「で、どうすんだ目玉焼き」
末吉「暇だからついてく」
kanata「あっそ」
別にあの変質者くらいのレベルだったら手伝いなんていらないけど、僕の制御要員としていてもらおう()
〜緋翠side〜
ぼくのこと見てる子がいた。見てたと言うか眺めてたが正しいかもしれないけど。この村じゃ見ない顔だし、きっと何か用事があってきてるんだろうな。ぼくが好きなタイプの子だったし向こうから話しかけてくれた時はすごく嬉しかった。その子冒険者でこの村で流行ってる病気(まぁぼくが男性の発情した顔見たくて特異術かけまくっただけなんだけど)の原因を調べに来たらしい。ぼくに話しかけるってことは原因がぼくって突き止めたんだろうな。この短期間でよくやるよ。近くで見たら容姿に恵まれてて、髪はサラサラだし、多分女の子が好きなくらいの身長じゃないかなって思った。それに人のこと考えて行動してるのがすっごい好き。あの子の頼み(?)で今まで特異術かけてきた奴らを解除していった。惜しいことした。でもこれが終わったらあの子を……。
緋翠「ふふふふ……」
奈々「あの、キモいんですけど」
一仕事終わってからその子……莉緒って言うらしいからりっくんって呼んでる子を最初話してた森の開けてるところに連れていった。話してる間魔素を操作して、りっくんが吸い込むようにした。それを話したらすごい嫌がられた。でも抵抗してるのも可愛くて、正直興奮してた。無理矢理しようとしたら泣いちゃった。泣いてるのがかわいいって思ったことなかった。うるさいとか弱い顔を晒してて気持ち悪いとかしか思わなかったのに。結局最後まで抵抗してたけど、ぼくが一言言えば簡単に特異術かけられる。びっくりしてたなぁ、でもすぐに顔が蕩けてて、感覚がにぶいのか涎垂れてたし。可愛い、可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いほんとに可愛い。今まで見てきた中で一番可愛かった。水色の髪と真っ赤になっちゃった顔のコントラスト?がすごい綺麗だと思った。泣かせたい。何が起因した涙であれ発情した状態で泣いて欲しい。その感情からりっくんのこと襲おうとしたの。そしたら猫夢に攻撃された。逃げたよ、勝てないから。猫夢に勝てる人なんてそれこそ魔王とかだと思う。自分の家に逃げた。ぼくの家はすごく広いお屋敷で空き部屋なんて腐るほどある。一つの誰も入れない部屋にりっくんを入れた。
ガチャン
Re「…?」
緋翠「あー!もう何が起こってるのか理解してないその顔可愛いぃ。大丈夫、ここなら誰もこないから続きしよ♡」
Re「やぁ…しにゃい///」
緋翠「……危ねぇ………致命傷ですんだ……」
もうキスしちゃっていいかな。でも流石に嫌かな。どうしようかな。うん、しよう!可愛いのが、可愛すぎるのが悪いもんね!イケメンなのにそんな顔するのが悪い!性癖歪ませた責任取らせよー。ぼくはりっくんに催眠かけようとした。家にあった本で催眠の方法はたくさん知ってるし。でもその瞬間に窓が割れた。
緋翠「ん?」
タンッドンドン
緋翠「い”った
kanata「せーふ
緋翠「どうやってここ特定したんだよこんな短い時間で、なんできなかったじゃん!」
kanata「させる気ねぇよ変質者」
ガチャ
末吉「あ、合ってた。てか鍵とか閉まってはないんだ。おいかなた…ここ4階とかだろ…」
緋翠「ほんとだよ!なんで窓から入ってきたの⁉︎てかなんで部屋までわかったんだよ!」
kanata「話す必要ねえだろりーくん返せ」
おわり
コメント
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そうだかなたん狂人だった