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雨の日に。

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雨の日に。

11 - 七夕祭り。

♥

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2024年02月27日

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「じゃあ俺はこれにするかな」

「いいね、レトさん似合いそう」



夕方でもまだ日は高く、神社についた俺達は近くのブースで浴衣をレンタルすることにした。イベント中限定で浴衣や甚平を借りられるらしく、沢山の人がブースに来ていた。

お互いに着替えて見せ合おうってことでカーテンのある個室に向かう。俺の選んだのは黄色いキンモクセイの柄の浴衣。なんでも俺のイメージが黄色なんだって。キヨくんは椿。襟足が赤いからそれとお揃いみたいな感じ。

早く見てみたいな…












「レトさーん」



外からキヨくんの声がする。あ、もうできたんだ。 俺はカーテンの隙間からそっと外を覗く。



「わ…」



背が高くてスタイルが良いキヨくんは、本当に何を着ても似合う。俺が彼女でデートだったら惚れ直すレベルでかっこいい。



「ずっとそこで見てないでレトさんも出てきてよ。俺だけここにいるの恥ずかしいじゃん」

「…わかってるよ」



おずおずとカーテンを開いて下駄を履く。こんなの、あんまり着たことないから似合うかわからないんだけど…



「…かわい…」

「え?」

「あ、ごめん、なんでもないわ。すげー似合ってるよ」

「そう…?…よかった」



なんだろう、今なにか変なこと聞こえた気がしたけど…浮かれて幻聴まで聞こえてきちゃったのかもしれないな…

だってそんなこと、キヨくんが言うわけないよね。



「じゃあ行こうか」

「うん」



慣れない下駄に戸惑いながらも、俺はキヨくんの隣を歩く。そんな俺を気遣うようにして、キヨくんはゆっくりと歩幅を合わせてくれていた。















神社の本殿に続く石畳の横には、ずらーっと露店が並んでいた。焼きそばだったりたこ焼きだったり、金魚すくいだったり。どれも心惹かれるものばかりだ。

金魚すくいなら昔親に連れられてやったことがあった。そのときは全然取れなくて、もう一回!とせがんでいた記憶がある。



「そういえば、入口のところに笹あったよね」

「短冊書いて飾れるみたいだよ。後で行く?」

「うん!行きたい!」

「じゃあとりあえずは何か食べるとしますか」



最初はやっぱりたこ焼き。何人か並んでいるところの最後尾に並ぶ。すぐに後ろにも人が並び始めた。人気なんだな。



「ねぇ、前の人、背高いねー」



ふとそんな会話が後ろから聞こえてくる。ちらっと振り返ると女の子が2人ほど話しているみたいだ。



「ほんとだ、かっこいー!」

「彼女いるのかな?」

「男の子と来てるから、いないんじゃない?」



キヨくんの事話してるのかな…背高いって言ってたからそうなのかもね。

なんか…ちょっとモヤモヤするな…







ToBe Continued…

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