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拙い文章ではありますが、温かい目で見ていただけると嬉しいです。
※本作は実在の人物・団体とは一切関係ありません。
※個人の妄想に基づくフィクションです。
※無断転載禁止。
結成から、長い年月。
苦楽を共にしてきたM !LKにとって、 最年長の佐野勇 斗がリーダーの吉田仁 人に絡みつく光景は、 もはや「日常の背景」の一部と化していた。
佐野の、あまりに真っ直ぐで。 そして、度を越してしつこい「仁 人愛」。
それは今や、ファンが熱望する「さのじん」という枠組みを 軽々と超えてしまっている。
「はいはい、また始まった」
メンバーたちが苦笑いしながら見守るまでが、彼らにとっての「いつも通り」
リハーサルスタジオの片隅。
「仁 人、今日このあと空いてるよね? 俺の家で動画の編集手伝ってよ!」
当然のような顔をして、勇 斗は仁 人の肩に腕を回した。
身長差のある二人が並ぶと、大きな勇 斗が仁 人をすっぽりと包み込むような形になる。
「は? 無理。このあと柔とご飯行く約束してるし」
仁 人はスマホから目を離さないまま、素っ気なくその腕を振り払う。
いつもの、「ツン」。
「え、柔 太朗? なんで? 俺聞いてないんだけど」
「メンバーとご飯行くのに、お前に報告する義務ないだろ」
「いや、俺……仁 人の、かれ……」
「しつこい!俺が誰とご飯いこうが勝手だろ!!」
言葉を遮られ、勇 斗の眉間がピクリと動く。
(仁 人は、俺の隣にいるのが当たり前なのに)
もちろん、メンバー全員大好きだ。
だけど、その根底にある「仁 人への愛情」は、 時として自分でも制御不能になることがある。
「柔 太朗、悪いけど仁 人借りるわ。ご飯はまた別日で」
「えっ、あ、うん。俺は全然いいけど……」
遠くでストレッチをしていた柔太朗が、苦笑いしながら手を振る。
M!LKのメンバーは、みんな知っている。
――勇 斗の「仁 人愛」に逆らうのは、 暴風雨に傘無しで突っ込むようなものだ、と。
「……勇 斗、お前マジでいい加減にしろよ」
仁 人は低い声で毒づいた。
けれど、勇 斗はどこ吹く風で。
「はいはい、行こうねー」
強引に彼の背中を押して、スタジオを後にした。
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