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ーーー病院ーーー
青「桃くんはさ、迷惑かけたくなかったんでしょ?お母さん達が亡くなってみんなで頑張ろうってなったから」
桃「っ…」
青「桃くん、今度は迷惑かけてみようよ」
桃「そんなことしたらっ……」
青「みんな桃くんを嫌う?」
桃「………」
青「嫌わないよ、よく考えてみてよ。桃くんが倒れて、暴れて、ずっと眠ってても、僕達は桃くんの傍にずっと居たよ」
桃「ずっと……?」
青「そうだよ?桃くんがずっと寝てて、起きた時に筋肉固まってたら駄目だからって赤にぃと紫にぃはマッサージしてたし。黄色くんは色んなお花集めてきたり、橙くんは俺のおもろい話で爆笑しておきるで!って言って桃くんにずっと面白い話してたり皆、傍にいて、桃くんを支えようとしてた」
桃「………」
青「これでも、みんな桃くんを嫌うと思う?」
桃「…………」
青「だから僕と反抗期になろう!僕も反抗するから!」
桃「……………青と……なら」
青「うん!いっぱい反抗しようね!」
桃「………」
青「大丈夫だよ。僕がいるから!」
桃「ん………」
眠い……
青「眠くなってきた?」
桃「………ん」
青「ならまた明日来るね」
桃「………あした……」
青「うん、明日、ゆっくり休んでね」
桃「…………ぜったい…くる?」
青「うん、来る」
だから起きてね、桃くん
桃「ん………スゥ-…スー……」
青「おやすみ。」
ーーー桃の夢の中ーーー
桃「………また夢の中……」
青「桃くん、どうしたの?」
桃「青……」
青「ん?」
桃「ここ……家じゃない…」
青「うん、そうだね。」
桃「どこ?」
青「ここは桃くんが最初に来た場所だよ。白い部屋」
桃「…そうだ、扉があってそこから家に出たんだ……でもなんで今ここに」
青「それは桃くんの眠りが浅いから」
桃「……え?」
青「桃くん、起きたくないって思ってたでしょ?現実に戻りたくないから」
桃「………うん」
青「ここは桃くんが欲してた場所。だからここから戻りたくない、離れたくないって思えば思うほど現実の桃くんは眠り続ける」
桃「眠り続ける……」
青「そう、でも桃くん……ここは要らなくなっちゃったんだね…」
桃「え?」
青「桃くんがここを求めなくなったから白い部屋になったんだよ」
桃「紫にぃも……赤にぃ達も…いないの?」
青「うん、今は僕だけだよ」
桃「そっか……」
青「桃くん、僕の事捨てるの?」
桃「捨てる?」
青「だってそうでしょ?この世界を捨てて桃くんは戻ろうとしてるんでしょ?」
桃「それは……」
青「桃くんがここを勝手に創ってさ、僕は桃くんが楽になるように頑張ってたんだよ?なのにそんな簡単にポイって捨てちゃうんだ」
桃「っ…青に感謝してる…誰よりも俺の傍に居てくれたから…でもここは夢で…」
青「夢だから捨てるの?」
桃「そうじゃなくて……」
青「そうだよね?桃くん……ここにいてよ。夢の中でもいいじゃん!ここの方が楽なんだよ!?」
桃「………」
青「また苦しい思いしたいの?まだ家族の顔も見れてないのに、それって家族って言えるの?僕達の方が家族でしょ?」
桃「でも夢の中で……」
青「……捨てないでよ…桃くん」
ガシャンッ
桃「!!なにこれっ…!」
青「んふっ、この形分かる?鳥籠の形」
桃「青っ」
青「僕は桃くんの為に言ってるんだ!!僕の方が桃くんの為になれる。だって桃くんが作ったんだから!!絶対に離さないから」
桃「青っ………」
もう起きれない……?
でも青は眠りが浅いって言ってた…
だから戻るはず……
青「そうだ忘れてた、桃くんにプレゼント」
カチャンッ……ジャラッ
桃「足枷………」
青「これに繋がれてると桃くんは目覚められない」
桃「え……」
青「この世界は桃くんが作ったけど…僕が乗っ取ってる安心してね!」
桃「なんで…」
青「なんで?僕は桃くんが大好きだからだよ、ずっとこの先も一緒にいようね」
桃「………」
青「じゃ、ちょっと寄るところあるから少し待っててね?」
桃「どこに行くの?」
青「邪魔者を排除するんだよ。」
桃「邪魔者?」
青「いい子で待っててね!」
ーーー青side(夢)ーーー
青「絶対僕の方が幸せにできる。だって……桃くんが作ったんだもん。」
青「桃くんを苦しめる僕なんていらないっ……」
コメント
2件
え、ええええぇぇぇ?! 桃くん起きてええええ!!