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寿司ったらん
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「廉くん!久しぶり!」
「りょうちゃん、久しぶり」
りょうちゃんの変わらないふんわりとした懐っこい笑顔を見て少し安心した。ドラマの撮影はかなり前に終わっていてこうしてゆっくり2人で会うのはその打ち上げ以来だから。
サウナも撮影が終わったらタイミングを合わせるのが難しく、行けなかった。
番宣であちこち撮影もしたけどお互い忙しくて2人きりはなかなか無理だった。けどドラマの最終回をリアタイしようと俺の家に来てくれて、今ご飯を食べようとしている。
「久しぶりだよね、まさか廉くんが誘ってくれるなんて···嬉しかったぁ 」
「なんでまさかなん」
とりあえず乾杯して、心外なこと言うりょうちゃんをじぃっと見つめる。
嬉しいのは俺も嬉しいけど。
「だって、廉くんお仕事いっぱいだし、スーパーアイドルだから 僕なんかご一緒していいのかなぁって」
「···裸の付き合いもした仲なのに」
「なんかそれ、照れる」
なんで照れるかわからないけど、えへへと笑うとこっちまで釣られてしまう。
最初っから距離が近すぎないのに受け入れてくれる感じで、めちゃくちゃすごいステージで何万人の前でライブとかするのに緊張しいなところにこの人って素でこれかぁと興味が湧いた。
正直、表ではニコニコ、裏ではスンッとしてるようなアイドルなんかは苦手だった。
俳優でお高くとまってる奴とかも。
だからりょうちゃんの自然で愛嬌があって可愛いところにキュンとした。
なんか守ってあげたい、側にいてあげなきゃと思わせたのはドラマの制作発表の時だった。
うまく喋れないくらい緊張していて、いつものりょうちゃんでいろよ、という感じで見つめると目があって···笑って、そこからなんかふっと自然になって。
その会見後に控室で俺の側に来てちょっと泣きそうな顔で手を握られた。
「廉くん、さっきはありがとぉ···なんか頭真っ白だったから」
「別に何もしてないけど···あんなの初めてやもんね」
あの時からだ。
年上なのに、あんなすごいアーティストなのに飾りもせずいつも、誰を相手にしてもありのままのりょうちゃんって人を好きだと思ったのは。
思わず思い出してふふっと笑うとりょうちゃんがなになにって顔を近づけるから思わず頭を撫でる。
「ちょっと思い出し笑い。りょうちゃん撮影の時、差し入れ見ては美味しそう美味しそうって言うのに全然ダイエットしてるから食べないっていうのに俺があーんってしたら結局食べちゃって」
「いやっ、ほんとあのときは体重がね···廉くんいっぱい食べさせるんだもん、美味しいーけどまた元貴に怒られるーって思いながら食べてた」
「ふぅん、大森さんそんなの言うんだ」
「そう、お腹ふにふにされる」
俺の隣、もぐもぐと美味しそうにご飯を頬張るりょうちゃんのお腹にすっと手を伸ばしてそのお腹を撫でる。
「ひゃんっ」
可愛い声をあげてお腹を隠す仕草にいじめたくなった俺は更にりょうちゃんに身体を寄せて顔を近づける。
「大森さんはよくて俺はだめなん?」
「いやっ、だめじゃないけど、なんか···ぁ···っ」
指を絡ませて手を握り、軽く頬にキスすると顔をつい、と反対に向けて逃げるから背中に手を回して逃げないようする。
「廉くん···もうドラマ始まる···!それになんか、ちかいっ···」
「んー、まだあと少しある。ちゃんと録画もしてるし。それよりもっと近く行きたい」
いよいよ逃げられるか突き飛ばされるか、と思ったのにりょうちゃんはなぜかゆっくりと俺を見つめてから肩に顎を乗せる。
「これでちゃんとちかい···よ?」
耳元でその柔らかな声をきいて、体温を感じて···あぁ、まいったって思った。なんでこんな詰めてくるの、そっちから。
可愛すぎて、やばい。
「なんっなん、ほんと···」
本気になりそう。
いや、もうなってたのかも。
「廉くん···?」
「りょうちゃん、今って恋人いる?」
「え、いないよ···?」
「なら俺は?りょうちゃんのこと気になってる、ってか好き。ちょっとでも対象になる?恋愛対象」
「えっ、えぇ?!···ほんとに?」
離したくなくて背中に回した手に力を込めた。 それが伝わったのかりょうちゃんはじっと大人しくしてくれている。
「ほんと···だからちょっと考えてほしい。りょうちゃんと付き合いたいし、誰かに取られたくない」
「···わかった···あの、ちゃんと考える」
その明るい色の髪を撫でてそっと離れると恥ずかしそうにするりょうちゃんの頬は桜色に染まっていた。
「さぁーって、ちょうどドラマ始まったし見よ、最終回」
本来の目的を達成する為にそのあとはりょうちゃんと並んで静かにドラマを見る。実際にこうやって放送して色んな人たちが今見てくれてると思うと嬉しかった。最後までしっかり見終わって隣を見ると感極まっている様子だった。
「すごいね、こうやってドラマとして放送されて···僕、改めてこんな凄い素敵な人たちと共演させてもらってたんだなぁって···廉くんとも···本当にありがとう···」
「俺もりょうちゃんと一緒にドラマ出来て良かった、バディになれて良かったよ」
「めちゃくちゃ廉くんかっこよかったし···」
「ありがとう、惚れた?」
「···うん」
「えっ?」
聞き返した時、りょうちゃんがにっこり笑って俺の手を握った。
「ドラマはじまって、いっぱい話してサウナも行って···いつも廉くんにドキドキしてた···今も。だからさっきのも嬉しくて···僕も、好きになっちゃった···」
「···ほんまに?」
「うん、ちゃんと考えたから···ドラマ見ながら廉くん出てきたら廉くんのこと考えちゃって忙しかった···」
照れてるりょうちゃんをぎゅうーっと抱きしめてからその首筋にキスを落とす。
「···好き、大好き、りょうちゃん。めっちゃ嬉しい」
「···僕も嬉しい。あの、廉くん?」
ん?と言った瞬間にりょうちゃんの唇が俺のに触れる。
不意打ちのキスに正直凄く驚いたけど、嬉しくて少し離れた唇にキスを返した。
「これからよろしくね、廉くん」
めちゃくちゃいい雰囲気の中、もっと、と思った時りょうちゃんの携帯が鳴る。
「ごめん···あ、元貴だ···うわぁ、ドラマの感想だ···」
そこには長文のメッセージがあり、ドラマの感想が丁寧に書かれていた。
あと、りょうちゃんお疲れ様、と優しい言葉も。
りょうちゃんのこととなるとあんな忙しい人もドラマをリアタイしてこんなメッセージまで···めちゃくちゃ仲良い、というか愛されてる。
「まずは大森さんと若井さんに認めて貰えるかどうか···」
にこにこして返信するりょうちゃんを眺めて大変な道のりだけどそれも愛のためと少し楽しくなった。
コメント
5件
とてもよかったです߹-߹♡🖤💛見たかったので嬉しいです。もし宜しければm.wさんに認められるよう奮闘する🖤くんが見たいです՞ᴗ͈ ̫ ᴗ͈՞
はるかぜさんの👑🖤💛見れるだなんて、嬉しいです🤭 ❤️💙に認めてもらえますように🙏✨