好きという気持ち
杏こは要素あり 彰冬前提
冬弥視点
最近、気が付けば彰人の事を見ている。
それは、練習中もそうで。
「一旦休憩しよっか!」
「だな…飲み物買ってくる」
「あ、私も行く…!」
彰人と小豆沢が飲み物を買いにWEEKENDGARAGEを出た。
「ねえねえ、最近の冬弥ってばず〜っと彰人の事見てるよね」
「えっ…そんなに見ていたか…?」
「うん、ずーーっと」
白石に言われるほど見ていたのか、と思うと同時に、自分がなぜそんなに彼の事を見ているのかという疑問が頭をよぎった。
「どうして、彰人をずっと見てしまうんだろうか…」
そう呟くと、白石が少し考えてから口を開いた。
「彰人の事が好きだからじゃない?」
「えっ…」
彰人の事が、好き…?
「絶対そうだよ〜!」
「だ、だが俺は…恋愛感情がよく分からないんだ…」
偶に恋愛小説は読んだりするが、それでも分からない。
「じゃあじゃあ、彰人が歌ってる時とか、近くに来る時とか、どう思う?」
再び俺は彰人を思い浮かべる。
「なんて言ったら良いのか、分からないが…胸がざわざわすると言うか…」
白石がひらめいたような顔をした。
「ドキドキするってこと!?」
「ドキドキ…そう、だな…彰人はとってもかっこいいしな」
そう言うと、白石はどこか嬉しそうな顔をした。
「じゃあ質問… 冬弥は、彰人とキスとか…したい?」
彰人とキス…?
「……」
白石がじっとこちらを見つめてくる。「…したい、、」
俺は彰人に恋をしていて、 彰人の事が好き、と言う自分の気持ちに気付いた。
「本当…!?やったじゃん彰人…」
「…?どういう事だ?」
「ううん!何でもない!」
改めて自分の気持ちには気付けたが、
俺が好きなのは同性で相棒の彰人だ。
「男が男を好きなのは…変な…」
「そんな訳ないでしょ!」
俺の言葉を遮るように白石は言った。
「私だって、その…こはねとそういう事したいし…」
白石は照れくさそうにそう言った。
「白石は小豆沢の事が好きなのか…?」
「うん、ずっと前から」
「そうだったのか…」
「好き、っていう気持ちに悪い事はないし、好きな人を好きになれば良いし、私は冬弥を全力で応援するからね!」
白石のお陰で、どこか気持ちが軽くなった気がした。
「ああ、ありがとう。俺も白石を全力で応援するぞ」
と。同時にカラン、と扉が開いた。
「わりぃ、遅くなった」
「2人とも、ごめんね…!」
そしてまた自然と笑顔になった。
……To be continued?
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