テラーノベル
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「クローン」
※ホラー要素あり、年齢操作ちょいあり
白さん主人公
赤、大学生 真面目
水、高校3年生 “アホだけど”真面目
白、高校2年生 いわゆる不良
桃、成人済み 真面目にも程がある、過保護気質
青、クローン作成会社に所属している
黒、クローン作成会社に所属している
すたーと
桃 初兎ちゃん、おはよう
白 ………
はぁ…だっる
この家は、“真面目”が取り柄の家。
赤 今日学校終わったら、迎えに行くけど…
白 いらないからほっといて…チッ
赤 そんな態度しなくてもいいじゃん…
水 前なんか5時半に帰ってきてたんだよ、夜道は危ないよ〜…
家族全員、過保護気質な様で、ほんと疲れる。
俺のところだけ、朝ごはんがほとんど手付かずのまま残っていた。
桃 ほら、初兎ちゃんパン一枚くらいは食べっててよ。頭回らなくなるよ〜?
そんなことを無視して、「いってきます」のあいさつも無しに家を出た。
俺たち不良はいつもの集合場所、進路資料室にこもっていた。
ここは人が入ってくることはほとんどないし、
防音性も無駄に良いので雑談スペースとしてはぴったりの場所だった。
白 あのさ〜w午後5時半で夜っていうヤツいると思う?www
モブ1 5時半は昼だろ〜!!!w
モブ2 初兎ん家ってさ、過保護にも程があるくね?w
白 ほんとそれな〜、真面目で超過保護な輩しかおらんから疲れるんよ…www
初兎の家が異常なほどに過保護だと気づいたのは中学生の頃…
ああ、思い出すほど記憶が蘇ってくる。
小学1年生の頃。
友達と、公園で仲良く遊んでいた時__
桃 公園は危ないから、遊ばないでね。
白 なんで、?みんな遊んでるけど…
桃 遊具で遊んでいて、怪我をしたら大変でしょ?
白 確かに、、?
桃 お家に帰ろっか。
白 はーい…
全然遊び足りなかったが、言われるがままに帰った。
白 来週遠足あるんだって!!
桃 …遠足行っちゃだめだよ。
白 なんで!!!?
桃 迷子になったりしたら怖い思いしちゃうし、パパも心配しちゃうよ、?
白 迷子にならないから!!!大丈夫だからッッ!!!
桃 ほんとにそうかとは限らないから、遠足はなしね。
全力で抗議したり、泣き喚いたが、通用せず結局遠足はいけなかった。
中学1年生の頃。
桃 部活はぜっったいやらないでね。
白 はぁ、?部活ぐらいよくね!?
桃 いつ何が起こるかわからないじゃん。リスキーなことさせたくないから。
白 はいはいそうですか…わかったよッ
部活まで禁止されることになり、狭い世界の中ずっと生きてきた。
白 てな感じでな〜、w世界生きづらすぎてリスカしたら余計に過保護進んでよw
モブ1 リスカぐらい許してやればいいのにねw俺ん家族リスカしても全然気づかんくて逆に怖いわ
モブ2 えww鈍感オヤジじゃん!!w
白 天才すぎwww
他愛もない会話を放課後になるまでずっとしていた。
そこで気づいたのはやっぱうちのお父さんやばい人じゃん…ってこと。
夜。
白 …喉渇いた
喉が渇き、リビングに飲み物を取りに行こうとした。
白 あれ、明るい…こんな時間に誰か起きてるの、?
ドアのガラスからリビングの様子を覗いてみた。
え、全員起きてる…
しかも話し合いをしていそうだ。
桃 初兎のことを…処分した方がいいと思う人は、手を挙げて
しかも、全員が手を挙げている。怖い。
桃 じゃあ…
朝。
いつのまにかベッドに戻っていた。
昨日のことは鮮明に覚えており、夢ではなかったようだ。
白 え…怖いんですけど…
恐る恐るリビングへ向かっていった。
桃 初兎ちゃん、おはよう。元気なさそうだけど…大丈夫?
白 はぁ…
水 しょーちゃん、今日は家族揃って一緒に夕飯食べよ!
白 そういうのは嫌いなんだよッッ…無理。
赤 そっか〜、まぁりうらもそんな時期あったかも、w
家族には何も変化がなかった。
桃 これ、処分しちゃって大丈夫かな?
白 ッッ!?
桃 なに驚いてるの、wこれ一昨日の煮物だよ〜?
僕のことじゃなかった…
赤 一昨日のならまだ大丈夫じゃない?
水 ちょっとりうちゃんっ、お腹壊したら大変だよ、
赤 そっか、ごめん処分していいよ。
自分だけがビクビクしているからか、いつもに増して目立って見えている気がする。
今日も今日とて、いつもの進路資料室に集まっていた。
白 昨日の夜さ…俺抜きで家族会議、?しててさーw
モブ1 え!!?wなに話してたの〜〜!!!?w
白 僕を処分する…ってこと
モブ2 ???初兎が処分されるんだったら俺らとっくに処分されてるわ!!!w
モブ1 それなそれな!!!w矯正施設とかに入れられるのかな〜?
内心まだドキドキしているが、それを隠すかのように話し続けている。
モブ2 あ!俺いいこと思いついた!俺ん家でお泊まりせぇへん??
白 !!家出ってこと?
モブ1 そういうことだねぇ!!!!
白 FOOOOOOO!!!家出するぞーーー!!!!
ほぼほぼノリで家出計画が構成されているが、
あの真面目野郎達に絡むことはなくなるから、まぁいいだろう。
帰宅
白 ただいま〜っ…あれ、?みんなおらへんな
どうやら父は仕事、兄たちはまだ学校にいるらしい。
白 急がないと…
必需品達を、リュックに放り込む。
白 待って…金がない
貯金箱の中にはたったの600円しかなかった。
普段からあまりお金を持たせてもらえなかった。もちろんスマホでの支払いもNGだ。
白 モブ2は…金ないか、いつもあいつエロ漫画に使い果たしてるからな…モブ1は信用できねぇ
白 そうだ…盗めばいっか…
父の部屋に駆け込み、タンスを漁る。
白 今時へそくりはないよな〜、って、?
タンスから、一枚の写真が出てきた。
白 あ…6歳の誕生日の時の写真だ、懐かしい…
思い出が蘇ってきて、さらに写真がないか漁ってみた。
白 アルバムだ…みてみよ
小さなアルバムを発掘して、その中を見てみる。
白 うわちっさぁ…3歳の頃俺かわいすぎだろ
白 ………?
もう一枚、6歳の誕生日の時の写真が出てきた。2回もお祝いした記憶はない。
写真をよく見てみると、最初に見た写真の方がみんな若く、
父が持っているプレゼントも違っている。
興味が湧き、さらにページをめくると、一枚の紙が足元に落ちた。
白 え………………???
原因には川での溺死、と書いてある。
桃 おかえり、初兎ちゃん今日早かったね…ってッッ゛!!!?
白 こっちくんなッッ゛!!!!
荷物も何も持たず、家を駆け出していった。
信号を渡った先に、モブ達がいた。
モブ1 あれ、?荷物なんにもないじゃーん!!
モブ2 !!!?おい!!!初兎!!!あぶねぇぞ!!!!止まれッッ!!!
あれ…?生きてるなんで??
視線を後ろに向けると、血だらけになった父がいた。
父が俺のことを車から離して、その代わり父が犠牲になったのだろう。
幸い、俺には重大なけがはなかった。
桃 しょ…う
白 ごめん…ごめん…ごめん…ごめん…泣
桃 お前はッッ…本当の初兎ではッ…ないんだ…ゴフッ
桃 実はッッ゛…お前はクローンなんだッ……
白 え
桃 本当の初兎はッ…6歳の時川の事故で死んだんだ…
あの死亡届に書いてあった通りだ。
桃 俺が着いて行かなくて…後悔していたんだ……
桃 だから…初兎の遺体を使ってッ…クローンを作ったんだッッ…ゲホッ!!
白 もう喋らなくていいよ…そういうことだったんだね…ッッ
白 俺も…あんな態度しててごめん…父さんッ…!!?父さんッッ…泣
父の意識はすでに無く、その後すぐに息を引き取った。
1ヶ月後
俺たちは…心を入れ替え、父さんのクローンを作るかの会議をしていた。
水 …じゃあクローンを作ることで決定!
赤 よし。
白 うん…!
長い時間をかけ、クローンを作ることに決定した。
数日後
桃 初兎ちゃん、おはよう
白 おはよ
あぁ…あの父さんが戻ってきた。
白 ねぇ、今日はみんなで夕飯食べよう!
水 おぉ、w急にどうしたの、!?wいいけどさ〜
赤 いいねぇ…初兎ちゃんの好きなトマトシチューにしよ!
白 !!!やったっ!
桃 あ、あと今日迎え行くけどいる?
白 それはいらん
桃 それだけには厳しいのね…了解
水 ほら初兎ちゃん!朝ごはん食べよ〜!
白 いただきまーす!
明るい日常になって、とても楽しい時間を過ごすことが出来ている。
本当に、クローンを作ってよかったなぁ、と思えるひとときだった。
一方、クローン作成会社では___
青 あ〜、また材料増えた、w
黒 内藤さん家は息子の次は父か…
青 しかもどっちも事故死だってね、w運がない家だよ本当に。
クローンの元となる遺体が、上に高く高く積み上がっている。
黒 よくクローンで満足できるよな…俺だったら無理やわ
青 クローン作ってる人が言うことかね…?
黒 そういやそうだわ、w
青 内藤さん家もすごいけど稲荷さん家やべぇぞ。 5…じゃない6人目のクローンだ
黒 しっかしな…勉強出来ないって理由だけで殺すか?
青 絶対に理想の子供にはならないはずなの早くわかってくれないかな…w
黒 ほんとそれ。
はいおわり!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
つっかれたね
ホラーむずい🙄
※ちなみに日本ではクローンを生成するのが法律かなんかで禁止されています
くれぐれも理想を求めすぎないようにしましょうね……
でわぁ
コメント
15件
これってYouTubeにあったやつ?なんか家族会議?みたいなやつの
んええめっちゃ好きなんだか??これはもうギネス認定ですっ!!!天才すぎですっ!!!
え、一つだけなのにめっちゃ感動した 、、 涙出るかと思った、 作り方うますぎ、