⚠ Jujutsukaisen. Zenninnke. Zennin Naoya. Dream novel(?).
生まれつき呪霊も見えたし、呪力はあった。けど、術式が使えなかった。持っていなかった。
”微妙”な私を、虐める人もいたし、興味を持たない人もいたし、助けてくれる人もいた。
けれど__
なんっでオマエは何も使えないの!?何も持ってないの?!この家に役立ずは要らないって何度も言ってるじゃないッッ!!
いつものように、私を殴りながら、蹴りながら、声をそろえてそう叫ぶ人達。
私がずっと無言で、無表情で、血が流れても態度を変えずにいると、やがて疲れて帰っていく。
それが、当たり前だったのに……
使用人の仕事もマトモにできないなんて、何なの!?本っ当に、私達に迷惑かけないでちょうだいよッッ!
珍しく、長い時間唾を飛ばし続ける人達。。……仕事なんか、あなた達より上手くやってる__思わず、そう言ってしまいそうになった時、
ガラッ__
障子が、開けられた。
何の足音も聞こえなかった。気配すら感じられなかった、。
逆光の中に立っていたのは、知らない人。__いや、知ってる人。
”この家の者”ではない人。
…な、直哉くん、どうして……
私のすぐ後ろに居た人が、上ずった声を出した。
それを機に、私を取り囲んだ人達が、一瞬で汗をかいていくのが分かった。
…でも、それは私も知りたいことだった。なんで、ここに__
ええっ!!この子使用人なん、?…ちょっとお、そないなこと聞いてへんでぇ?
ビクッ、と、思わず身を震わせていた。
心の底から驚いたという顔をした彼が。…違う、お得意の”わざとらしさを隠そうともしない演技”を始めた直哉さんが。
語尾を強めて、それでも声だけは柔らかく、私の周りにいる人達を。
殺意の籠もった目で見据えた。
ひぃっ、……!
更に汗を流し、おばさん達が次々と畳に座り込む。顔色が、より一層青くなっていく。
この状況をつくった張本人の、彼は_
なんで黙っとったん?なんで「落ちこぼれ」なんて言うたん?…虐めとるんは、あんたらだけやんか。
……ーーーー…ーー……
声色も変え始めた直哉さんの前で、正論を叩きつけられた人達は、口を金魚のように動かしていた。
…そう思ったら次の瞬間、彼は笑顔になって。
…なあ、ええよなあ、?使用人なんやったら__
__は、?
直哉さんの口から、とんでもない言葉が出てきて、私は思わず声を上げてしまった。
慌てて、口を塞ぐ。
鋭い目でおばさん達を見下ろして、。低い低い声で彼はそう言った。…確かに、そう言い放った。
私を取り囲んだままの人達が、汗と、金魚のようだった口の動きを止めた。
彼と私の間に、偶然おばさんがいなかったことだけが、唯一の幸いだった。
彼は、そのまま部屋の中に入ってきた。気にもせず畳の縁を踏んで。
固まったままの私に、ようやく視線をくれた。
ぞわっ、と。 鋭い視線に恐怖を感じて、また身体が震えた。
!!
その瞬間、彼が目を見開いて、ハッとした顔になった。
え……、な、なんで?
あっ、堪忍なあ椿ちゃん、怖がらせてしもて。💦
彼が、なぜか焦り始めた。信じられないほど一瞬で変わった雰囲気に、固まっていると__
ほな行こか。
…え?どこへ?…私を、どこへ…
……俺ん家に来てや。椿ちゃん。
__!??
…は、はい。
なんとか、返事をする。
俺専属の、使用人になってや。(*^^*)
満面の笑みで、彼は爆弾を落とした__。
禪院椿…12歳
禪院直哉…16歳
「愛、。」__START、
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