レイカ「どうしようねぇ~」
元々、これは5日間のプチ旅行で、今日は買い物に行く予定だったのだが、生憎天気はいつ雨が降るか分からない程曇っている。
るう「さすがにこの天気に買い物はね…」
レイカ「土もぐちゃぐちゃだしねぇ…」
ならば仕方ない。私はリュックから「夏の悪夢」を取り出した。
レイカ「ストップ!るうちゃちゃ今何だそうとしたぁ!?」
るう「ん?これのこと?」
「夏の悪夢」これだけで大体の学生は想像がつく。そう、宿題だ。
高校三年生の私達は受験のため山のような課題がある。大体の学生ならば、見るだけで逃げたくなる量だ。正直、こんな量必要ないと私も思う。
レイカに関してはさっきまでとなりに居たのに対して、三十メートルほど離れて背中を丸めて縮こまっている。
レイカ「レ○リアうー☆」
るう「やめて!一部のファンの方々にサヨナラされちゃうから!「マ○タース○ーク」されちゃうから!」
レイカ「これまで見たこと無い程の意味の無い伏せ字…」
るう「はあ…」
こいつは私を世界から消す気なのだろうか。私は著作権を気にしながらレイカに近づく
るう「そもそも、やりたいって言ってたのは君だよ?」
レイカ「お…おぼえてませーん…」
るう「君って嘘つくときは左手が少し上がる癖があるよね」
レイカ「えっ!?」
そういうとレイカは左手を下げた。ちなみに、その癖は嘘で、今回偶々そうしただけだろう。
るう「戻したってことは嘘だね」
レイカ「そ…そんなのありかよぉ!」
~少し遡って…~~~~~~~~~~~~
るう「じゃあ、やりたいもの挙げてって」
レイカ「はい!」
るう「なに? 」
レイカ「まずねー!買い物に~お泊まり会に~お祭りに~あと勉強会とかも良いよね~!」
勉強会、レイカからの意外な言葉に、私は少し驚いた。
るう「本当にいいんだよね?取り消しはないよ?」
レイカ「もちろん!全部やりたいもん!私に二言などナッシング!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
るう「って…言ってたし、ほら、二言はないんだろ?」
レイカ「煽ってくる!るうちゃちゃがめちゃめちゃ煽ってくる!」
るう「分からないのは教えてあげるから」
レイカ「ホントに…?( ;∀;)」
るう「私はそんな下らないことで嘘はつかないよ」
レイカ「ヤダッ残酷ゥ!」
るう「飲み物とか用意するから範囲広げといて。」
レイカ「うぃ~っす…」
どうにか説得出来た…のだろうか。
もし、私が普通の生活を送っていたなら、もし、レイカが病院にいるような子じゃなかったら、これは当たり前の光景だったのだろうか。
それとも、出会うことすらなかったのだろうか。まぁ、今この瞬間が幸せに感じられている以上下らないことに過ぎない。私は昨日買ってきたジュースを汲み始めた。
~勉強中~
レイカ「う~ん…?」
るう「どこが分からないの?」
そもそも学校に行っておらず、小学校までの勉強しかやっていないであろうレイカに高校三年生の問題が解けるのだろうか。
レイカ「どこが分からないか分からないから分からないところはないんだと思う」
るう「そりゃすごいね(呆)」
レイカ「その反応予想してた。」
るう「ならなぜ言った?」
レイカ「事実だからねドヤッ」
るう「…ドヤることじゃないからね?」
レイカ「えっ?そーなの?」
るう「ダメだこりゃ…」
レイカ「まぁ、分かるんだけどね(ドドドドドヤァ!)」
るう「本当に?」
レイカ「私すごいから勉強の記憶は残ってる」
記憶の引き継ぎは出来ていて、それぞれ、人格の記憶は無いのが最低保証なのだろうが、こんな最低保証はくそ喰らえだと思う
るう「え…てかそのページ私が一番苦戦した応用問題のページじゃん…君の主人格めっちゃ頭良いんじゃない?」
レイカ「天才だからね! 」
るう「君の主人格がね?」
~少しして~~~~~~~~~~~~~~
レイカ「縄文弥生古墳飛鳥奈良~」
るう「平安室町鎌倉に~」
レイカ「安土桃山江戸明治」
るう「大正~昭和に」
レイカ「平☆成!」
レイカ「おぉ~~~!」
るう「…覚 えてるもんだね、こういうの」
こんな曲、そういえば合ったな。確か元号を覚えるときによく使われていた。
今回分かったことがある。友達がいるというのはこんなにも楽しいんだってことだ。
出来るのならもっと早く知りたかったものだが。今更遅すぎる。
明らかに進みは遅くなるし雑談ばかりで内容も一人の時より入りづらい。でも、そんなのはどうでもいい。もう私は知ってしまったから。今、大切なやりたいことを見つけたから。
るう「ねぇ、レイカ」
レイカ「どったの?るうちゃちゃ」
るう「1日予定短くしていい?」
レイカ「…?まぁ良いけどさ、ど~して?」
るう「ちょっと君にも手伝ってもらうんだけどいい?」
レイカ「私に出来ることなら…」
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