テラーノベル
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銀さんたちは現在自習をしていた。
「なぁ、兄貴、ここってなんだっけ?」
「あー、ここは・・・」
「おー!さっすが兄貴!!」
そうブルーは目を輝かせ、分からないところをレッドに聞いていた。
「マネー、ここのところなのだが・・・」
「ん?あ、そこは△△の公式を使えば解けるぞ」
「ほんとだ!ありがとう!マネー!」
ゴッ
「いっ!?!?」
「あ、すまん」
お礼を言うはずが恩を仇で返してしまうバナナ。いつもの事だが
「なぁなぁ、ブラック。これって○○であってるか?」
「あー、それ惜しいです。そこ難しいですよね□□の公式が抜けてます」
「□□の公式?」
「あ、まだ習ってませんか・・・じゃあ、教えますので」
「お、サンキュ!」
と、仲良く勉強をしているブラックと赤ちゃん。
たまにサボったりするが、比較的に皆真面目に自習を受ける。
ちなみに、カネコは図書館に本を借りに行っていた。
(そういえば・・・シルトはどうなんだろ?)
銀さんはチラリとシルトの座る席を見てみた。
シルトはじっとプリントを見ていた。隅っこを掴み、プランとぶら下げ、
やがて折々と折り始め、それを飛ばした。
「いや、プリントを紙飛行機にしちゃダメだろ!!!!」
「てか、紙飛行機は知ってんだな」
銀さんの鋭いツッコミとレッドの言葉に、シルトはキョトンとした。
「・・・このかみは、かみひこーきっていうの?」
「え、あ、うん?」
「そうなんだ」
シルトは自分の手元にある紙飛行機をじっと見ていた。
「・・・にんげんのこどもが、たまにこれをつくってとばすのを、ぼく、みたことあった。だから、よくつくってとばしてた・・・これ、かみひこーきっていうんだぁ」
そうシルトは嬉しそうに微笑んだ。
(・・・紙飛行機を知らない?今どきのこどもは知ってるぞ?名前だって・・・なんで、そんな嬉しそうに笑うんだ?)
銀さんは思わず驚きのあまり、そう思った。すると、
「おや、紙飛行機ですか。懐かしいですね」
「なになにー?」
と、皆が集まってきた。
「せっかくだし、久々に飛ばそうぜ」
「お!いいな!」
「いやいやいやいや!プリントで飛ばすつもりか!?怒られっぞ!」
「まぁまぁ、外には飛ばさねぇからさ!」
と、皆プリントを紙飛行機に折り始めた。
銀さんはそんなみんなを見て、思わず自分も作ってしまった。
「じゃあ、行くぞー?」
「「「「「「「「せーのっ!!」」」」」」」」
と、一斉に紙飛行機を飛ばした。教室内だからか、あまり飛ばないが、飛行機は悠々と教室内を飛んでいた。
「・・・すごい」
そうシルトはこぼした。
瞳がキラキラ輝いて、まるで、夢を語るこどものように、純粋で、無邪気で、
“どこか異様だった”
「あーさっぱりしたぁ〜、みんなぁ、どれくらい進んだー?」
「「「「「「「「あっ」」」」」」」」
すまない先生と風夜が教室に入ってきて目にしたのは、紙飛行機を飛ばしている生徒たちだった。紙飛行機が悠々と教室内を飛び、床に着陸する。
自習なのに、遊んでいるとバレてしまった。
「何してるの!!僕もまーぜーてー!!」
「おいぃぃぃいいいいいい!!」
そして、すまない先生も混ざって紙飛行機を飛ばしていたら、エウリにしこたま怒られたのであった。
コメント
2件
ほのぼので良いですね〜。 すまない先生、つられるの早くて草wwww 面白かったです!次も頑張ってね!