突然思ったんです、私。
かぶちゃんってさぁ、自傷行為してたらバリ美味しくない?って。
駄作だけど読んでくれると嬉しいです。
それではどぞ!
小峠華太が自傷行為していると勘違いされる話。
宇佐美「い、飯豊の兄貴ぃ!速水の兄貴ぃ!」
飯豊「うぉっ!?どうした、宇佐美?」
速水「そんなに息切らして何かあった?」
事の発端は、宇佐美が飯豊と速水に泣きついたことから始まった。
宇佐美「こ、小峠の兄貴の!!う、腕に!!(泣)」
速水「腕?どういうこと??」
宇佐美はさめざめと飯豊と速水の胸の中で泣くばかりで中々話にならない。
どういう事だと3人で、仕事をしているであろう自分たちの兄貴分の元へ向かった。
宇佐美「あそこでずぅ…(泣)」
宇佐美が指を指した方向には、いつもと変わらずにパソコンと睨めっこしている小峠がいた。3人は気付かれないようにそっと室内を除く。
飯豊「別にいつも通りじゃねぇ?めっちゃ疲れてるっぽいけど…」
変わっているところを強いて言うならば、暑かったのかトレードマークの白いスーツを脱いで、青いワイシャツになっていることくらいだろうか。
今、事務所の中には小峠しかいない。全員出払っているのだろうか。
速水「ん?あれ?」
その時、速水があることに気がつく。
速水「小峠の兄貴の左腕の袖のところ、なにか滲んでない?」
飯豊「え?」
速水「ほら、手首のところ…………待って、あれ…血…?」
速水の顔がみるみる青くなっていく。
それに飯豊も気がついたのか冷や汗を額に浮かばせている。
宇佐美「あ、あんな位置にあんな傷、普通にしてたら付きませんよね?」
速水「…うん…ねぇ飯豊君、今日小峠の兄貴カチコミとかって…」
飯豊「…………行ってねえ……」
つまり、カチコミによる怪我の線は完全に潰されたということである。
宇佐美「兄貴って左利き…」
飯豊「…………右利きだ……」
速水「兄貴の袖からちらっと見える白いのって…」
飯豊「…………包帯だ……」
左腕の手首のみに付いている傷。
巻かれた包帯。
カチコミの傷では無い。
これらが何を表すか、舎弟組3人は完全に察してしまった。
速水「これ…他の兄貴達に報告するべきじゃ…」
飯豊「いやでも報告したらしたで…」
宇佐美「い、一応写真だけ抑えときます…か?俺らの見間違いかも……」
そして宇佐美は無音カメラを立ち上げ、小峠の左手首を拡大し一枚写真を撮った。
そしてそれを皮切りに、3人は退散していった。
速水「やばいやばいやばいやばい」ブツブツ
飯豊「これは言った方がいいのか…!?ダメなのか…!?」
宇佐美「でも心配ですよ!!流石に全員に共有とかじゃなくて、二、三人になら…」
3人が退散した先は休憩室。そこにある椅子に腰かけ、見えるように机の上に先程の写真をスマホごと置いた。
そして3人は誰に言うべきか、組員を洗いざらいチェックしていった。
速水「小林の兄貴は絶対にダメだ。あと須永の兄貴と永瀬の兄貴に野田の兄貴もギリギリダメ」
飯豊「頼れる且つ一定の優しさを持ってて、ホスピタリティがある人…」
「「「青山の兄貴…!」」」
ここで満場一致、ホスピタリティの神と名高い青山琉己の名が上がった。
宇佐美「青山の兄貴がいけるなら香月の兄貴もギリいけるのでは?」
速水「じゃあとりあえずその2人に相談してみよっか…」
飯豊「多分あの2人なら射撃場にいると思うぜ」
青山「今日調子わりぃな…」
香月「そういう日もあんだろ」
ドタドタドタドタバンッ!!!
「「「兄貴ぃ!!!」」」
2人の兄貴がいるであろう射撃場まで全力で走り、そのまま扉をぶち破るほどの勢いで開けた。
香月「びっ…くりしたぁ…」
青山「どうしたんだ?そんなに急いで」
速水「緊急事態なんです!!お2人にしか言えないですけど!!」
速水は土下座する勢いで二人の足元に座り込み、後ろから宇佐美が自分のスマホで撮った写真を見せる。
青山「これは……ちゃんかぶの腕か?」
香月「…あん?なんか滲んでね?」
飯豊「その事でお話が!!実は…」
説明中………………
一通り話を聞き終わったあと、香月は地面に伏し、青山は手で顔面をおおって黙ってしまった。
香月「つ、つつつつまり?華太が?ん??え?」
青山「…………確かに緊急事態だなぁ…………うわぁ……ちゃんかぶぅ……」
青山は少し涙目になっているし、香月に至っては混乱を隠しきれていない。
香月「カチコミで怪我したっていう可能性は…?」
速水「無いかと…」
青山「……つまり、ちゃんかぶが何らかの原因で自傷行為をしてると………」
飯豊「その可能性がいちばん高いかと思われます…」
宇佐美「それで一番包容力が高いであろうお2人に声をかけたわけでございまして…」
3人は申し訳なさそうに2人を見る。
青山「……分かった。この件は俺と香月が預かる。お前たちはちゃんかぶに気取られないように自然にしとけよ?」
「「「は、はい!」」」
香月「くそ……兄貴分なのに気づいてやれなかった…」
青山「仕方ねぇ。それだけちゃんかぶが隠すのが上手かったってこった。香月、一旦今日は作戦会議だ」
香月「ああ」
青山と香月は射撃場から出て、休憩室に来た。
青山「ちゃんかぶは今1人だ。行くなら今しかねぇな」
香月「どうする?」
青山「俺が行く。無理に話を聞くことはしねえが、とりあえず手当だけでもしてやりたい。あくまでも俺は自傷行為とは分かってない体で行くけどな」
香月「それがいいよ。俺、救急箱持ってくるから」
青山「頼んだ」
短く話をまとめたあと、2人は別れ、青山は小峠の元へ向かった。
青山「ちゃんかぶ、お疲れさん」
小峠「お疲れ様です、青山の兄貴」
いつもと同じ挨拶をしてやれば、また向こうも同じように返してくれる。
青山「(傷が開いてるのに気づいてねぇのか?)ちゃんかぶ、腕どうした?」
小峠「え?腕?」
そう言って小峠は自身の腕を見る。
小峠「あ、この前のカチコミの時の傷が開いちまってますね。すみません」
小峠は傷に気がついても表情を変えることは無かった。それどころか、飄々と“カチコミでできた傷”と言ってのけたのだ。これには青山も少々困惑した。
青山「(カチコミでできた傷…?トヨたちが間違ってたのか?まあ考えるのは後だ。手当してやろう)とりあえず手当てだ。こっち来い」
小峠「は、はい」
香月「ほれ、救急箱」
青山「さんきゅ」
香月「俺ちょっと出てくるなー」
ピロンッ
香月「?」
〈LINE〉
青山:カチコミでできた傷だって言ってた
青山:嘘ついてるようには見えなかったな
香月「(…まじで?事実カチコミでできた傷なのか、それとも華太が上手く嘘をついただけか…どちらにしろ心配だな)」
青山「ちゃんかぶは自分を傷つけすぎだ。少しは自分の体を大事にしろ」
青山は小峠の腕に包帯を巻き直しながら軽めに注意喚起をする。
小峠「すみません…」
青山「で、なんでこんなとこにこんな深い傷が付いたんだ?」
小峠「ああ、それはですね…相手がドスを持ってたんですけど、その時にざっくりいっちゃいまして……」
青山「なるほどな」
青山はそう語る小峠の目をじっと見ていた。
青山「(嘘ついてるようには見えねえが…なんだ、この違和感…)ほい、できたぞ」
小峠「ありがとうございます。それじゃ、俺戻りますね」
青山「おう」
小峠はそのまま事務所の方へ戻って行った。
香月「どうだった?」
青山「嘘はついてるようには見えねぇが……なんか違和感あるんだよな」
香月「だよなぁ……ただ単に嘘つくのが上手いだけか……」
青山「まあ、とりあえず様子見だな」
小峠「(危なかった…………)」
to be continued…
コメント
8件
ほまにこゆの大好きてらーにある物語の中で1番好きかもしれないもっとこゆの出して欲しい😭
めっちゃ続きが見たい!!
かぶちゃ? お料理とかで傷ついたとかではなく? 違和感がある… え、かぶちゃ? 自傷行為してるようには見えないが違和感… コバニキ辺りにバレそう… すっごい形相で問い詰めそう