第一章
「好きです。結婚してください.」悠一はためらいも見せずに. 私そう告げてきた。私は、ためらいを見せながらも冷静を保ちながら
「急だね。」と言った。
「俺は本気だ、君の事を女性だと意識し始めたのは、あの相談に乗って貰ってからだ。」悠ーは、私から目を離さず真剣に私の方を見て言った。別に、悠ーの事は嫌いじゃない。しかし、悠一のことは恋愛対象としては見られない。
「できれば、返事は、、」私は、悠ーがその言葉をいい終わるのを待たず、
「返事は、今言う。」と話を遮った。私は一度深呼吸をして、
「私は悠ーの事恋愛対象としては見られない」かなりズバッと言った。でもこの人の事だから大丈夫だろうと思って言った。やはり、私の予想は敵中し
「うん。分かった。諦めた訳じゃないけど、」と最後に補足をしてニッコリと笑い校舎に戻って行った。
悠一はそういう人なんだと分かっていたからあまり驚かなかった。でも、まさか告白されるとまでは考えていなかった。
私の通うW大学は昔から「変人が集まる学校」として有名であった。最近はさらに有名になって来ているらしい。そして今告白してきたのは松島悠一、私と同い年だ。悠一は成積優秀でありながらも、高校生の時、弓道の大会で1位を取ったとか。確かに少し変人だけど、優しく関わりやすい人だ。
「百合香~やっと見つけた~どこ行ってたの~?」
結子は、背中にしょっているかばんを大きくゆらしながらこっちへ走って来た。結子は私の前に立ち、苦しそうに息をしていた。結子は少し落ち着いたらしく
「さっき悠一君とすれ違ったけどなんかあったの?」と聞いて来た。私は、この件はあまり人に言わない方がいいかと思い、何もなかったよ、と答えた。
正直のところさっきの告白。付き合って、ならまだ分かるけど結婚してくださいって言われたら…まだ大学生2年目でやっと一人暮らしできて最近慣れなかった住民とも仲良くなれてきたころだった。
住民との付き合いは本当に面倒で、しかも私の町は回覧板がある。果たして本当に回覧板と言っていいものなのか瞹昧であったが。
「百合香?」結子が私を呼んでいたのに気がつかなった。それほど考えこんでいたんだと改めて思う。
「どうしたの?結子」と私は、返事をする。
「なんか元気無いね.脳み事?あるんだったら相談のるよ?」本当に結子は優しい。私は本当に友達に恵まれている。結子になら話しても大丈夫かな?と悩んだ末
「実は、、、」私は、いままであった事を話した。
「えー!!あの才能の塊にプロポーズを受けたー!?」結子はすごく驚いていた。
「ちょっと声大きいよ。結子!」
「ごめんごめん」結子はお面白そうに謝まって来た。
「で、返事は?」結子は私に興味深々な目を向けて来た。
なんだが期待に応えられないような気がして気が引けた。
「ズバッと振ったよ」結子驚くだろうな.そう思っていた、しかし、結子は.
「やっぱりそうするよねー」と全く動揺しなかった。
なんだか予想が外れたようで良い気持ではなかったが、ズバッと言おうと考えるのは私だけではないんだと知り安心した気持もあった。
「百合香!!このニュース見た!?」そう結子は私にスマホの画面を見せて来た。すごく急だなと思いスマホの画面を見てみると、
そこには東京都渋谷区のアパ一卜で殺人事件が起きたと言う記事が載っていた。
「ここ百合香のアパートの隣じゃない!?」結子は心配そうな顔をしていた。
確かにそこは私のアパートの隣のアパートだった。しかも、自殺じゃなく殺人事件と言うことに寒気がした。
「1人は心配だから今日、私の家来る?」私も不安だし、怖いから結子の家に行きたかったが、1つ確認したいことがあった。
「ありがと結子。でも、私確認したいことがあるから、今日は大丈夫。」結子は、少し不思議な顔をして、
「確認したいこと?」と聞いて来た。私は結子に、秘密、と言って家に帰った。
私は家について、すぐパソコンを開いて今日の事件について調ベ始めた。
死体発見は1月4日午後6時、第一発見者は被害者の彼氏.家に訪問した際にドアをノックしても反応がなくドアを合鍵で開け入るとベットで死んでいたのを発見。死亡推定時刻は、1月3日午後2時~午後5時らしい。
被害者の名前は、福田美羽。
私はこの名前をしっていた。なぜなら、私の隣人だからだ。
厳密には、私は2階の一番の端の部屋で隣のアパートの端の部屋の人が見えるのだ。
そして、その見える人と言うのが福田美羽なのだ。彼女とはべランダに出ていた時、偶然時間がかぶり、その後仲良くなり一緒にご飯に行ったりしたのだ。
でも、問題はそこじゃない。一番の問題は、1月3日の午後3時ぐらいに回覧板を渡しに福田美羽が私の家にやって来たことだ。だから、その時間まで福田美羽は生きていることになる。
どうするのが良いのか分からず私は、ある人物に電話をかけた。