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ぎゃぁぁぁぁッッッ!!!(?) え、もう結婚しt(( あ、私風役になってらんいるのほっぺ触りたいです🤚
秘密にしたい。でも本当はね__
昼休み。
学校の中庭のベンチ。風が少し冷たくなってきた9月の午後。
そこに、いるまとらん、2人の姿があった。
「……で、話って?」
いるまはベンチに座りながら、らんを見ないまま聞いた。
いつもより低い声。どこか機嫌が悪い。
らんは、そんな彼の隣に立ったまま、少しだけ言いにくそうに口を開いた。
「……昨日のこと、さ。修学旅行の夜の……」
「……覚えてねぇとか言うなよ。さすがに俺、傷つくから」
「そんなこと言わないよ……バカ笑」
少しだけ笑って、らんはようやく隣に腰を下ろした。
でも、その目はまっすぐじゃなかった。
「……好きって言ってもらえて、嬉しかったよ。ほんとに」
「じゃあ、なんで今朝は他のやつとばっか喋ってた?」
「……」
「俺には“ふつう”に接してきて……あの夜が”ウソ”みたいだった」
「だって……」
らんは、ぎゅっと拳を握った。
「……まだ、怖いんだよ」
「なにが」
「バレるのが。……いるまと、そういう関係になったって」
「俺との関係が恥ずかしいって言いたいの?」
「違うっ!」
バン、と音を立てて、らんがベンチから立ち上がった。
その目には、感情がにじんでいた。
「いるまが……誰かに悪く言われたらイヤなんだよ。怖いんだよ……っ」
「……」
「不良だの怖いだのって言われてるくせに、本当は優しくて、まっすぐで……そんなの、俺だけが知ってればいいって、思ってたけど…..」
らんはうつむいて、静かに続けた。
「ほんとは……もっと“近くにいたい”って思ってる。けど、ビビってる自分がイヤで……どうすればいいのか、分かんなくて……」
いるまは、立ち上がってその腕を引いた。
「バカじゃねぇの?」
「……」
「俺が誰かに何言われたって関係ねぇ。お前がそばにいるなら、それだけでいい」
「……ほんと?」
「嘘だったら、こんなに苦しまねぇよ」
そう言って、いるまは周囲を見回した。
誰もいないのを確認して、らんの頬にそっと手を添える。
そして――
「……なあ、俺、お前のこと……ちゃんと“彼女”って呼んでもいい?」
らんの目に、ふっと涙が浮かんだ。
「……うん、俺も。もう、隠したくないかも……」
「じゃあ言えよ」
「え?」
「俺のこと、なんて思ってんのか」
らんは小さく笑って、顔を赤くしながらも、ちゃんと目を見て言った。
「……俺の彼氏、いるまが世界でいちばん好き…//」
その瞬間、いるまの表情が、ふわっとほどけた。
風が吹いた。
2人の距離は、もう戻れないくらい近づいていた。