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3 - 第3話 ギョーザ

2022年07月12日

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家のギョーザは世の中に存在する餃子とは別物だと思っている。


これを実家の味と言うのだろうか。





「今日と明日の買い物するけど何食べたい?」

私の家族の言う買い物は食品類を買いに行くことである。

「何でもいいよ。」

「なら今日はすき焼きで明日はギョーザにしよう。」

と「なんでもいい」と言った私に即答で返す母。

私に聞く前から決めていたのだろう。


いつもは食べたいものを指定するが今日の私はもう既に満足していた。

理由はお昼に兄と焼肉を食べに行き、カラオケに行ったからだ。

贅沢なご飯と聞かれると私は真っ先にすき焼き、焼肉、寿司を思い浮かべる。

しかし、1日に2度その贅沢があると何とも言い難い気持ちになる。

むしろ、明日のご飯のギョーザの方が楽しみになってしまう。


すき焼きは鍋ものと言っていいのかと思うほど暑い夏に食べても美味しく食べれるのである。

それはきっと卵で食材を冷まして食べようと思った先人の知恵のおかげだろう。


買い物の時の不思議な気持ちはずっと続いていたがやはりすき焼きは美味しかった。

(私的にはしなしなの白菜としいたけ、お肉を卵に付け全て一緒に口に入れたあとすぐに白米を1口食べるのがマストな食べ方である。)



さて、みなさん忘れていませんか?

ギョーザのことを。

私の家のギョーザの具はニラ、キャベツ、豚ミンチで調味料は塩、こしょう、醤油、ごま油である。皮は市販のものを。

シンプルだがこれが美味しい。

いつもは私がタネを作り終えたところで祖母と母があんづつみの作業に参戦する。

これがギョーザを作る日の光景である。

しかし、昨日のカラオケのせいか、午前中に電車で市内まで出たせいか

疲れていた私は家に帰って寝てしまっていた。

下に降りると既に祖母がつつんでいる。

母は仕事のため。私が参戦し祖母と2人で90個のギョーザをつつんだ。


程なくして父、母、兄が帰ってきた。

それと同時に祖母は焼きに入り、私はアイスを食べた。

お醤油とポン酢を混ぜてラー油を2、3滴が私の家流である。

90個のギョーザも今日、明日で食べきるだろう。次の日のギョーザは3日目のカレーと言わんばかりに美味しいのだ。

両面焼きでところどころ焦げているギョーザは往復3時間以上電車にゆられて書類を取りに行った私の身体を癒してくれた。


この書類が揃える最後の書類だ。

私はもう少しで役に立てるのだ。


ギョーザに無くてはならないニラのような存在になれる日を願うばかりだ。

しかし、この世の中に夢を見続けたい。

だから幼い頃に覚えたギョーザという言葉を今でも使っている。せめてもの抵抗で。

きっとこれから私は色んな具、調味料に揉まれていくだろう。


次からはしゃんと食べたいものを指定しよう。



だけど食べたい私。




最後まで読んでいただいてありがとうございます!小さい頃、餃子(ぎょうざ)としらずギョーザと呼んでいました笑

後々(ぎょうざ)だと知った時は驚きが隠せませんでした。小さい頃の私は不思議に思ったんですかね。

では、またあなたにお会い出来る日を楽しみにしています!

UU


だけど食べたい私。

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