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それから4校時の終わり。昼休憩。この学園に授業なんて概念ないけど。だって先生も殺しに参加して死ぬから。
その中でも私は優秀な方だと思う。自分で言うのもアレだけど、私は勉強ができる。
こんなでも、一応学園だ。入学にある程度の知識は求められる。
入ってからは勉強なんてほぼしないから。その証拠に、あいつだって勉強ができない。
慎也「ひより居る〜?」
ひより「何の用」
慎也「冷たいな〜…俺だって傷つくからね?」
ひより「別にそんな言い方してないわよ」
慎也「ひよりって変わってるよね。なんか、他の人とは違う……優等生って感じ!」
ひより「社会にでたら、このくらい普通になるのよ?」
慎也「この学園を卒業できたら!普通だよな、多分」
ひより「多分じゃなくて絶対。卒業できないわけないでしょ」
ひより「少なくとも私たちは」
私がそこまで話すと、慎也は持っていたカバンの中から何かを取り出す。
ひより「それ…」
慎也「フッフッフッ…これはな、弁当だッ!」
ひより「それは見て分かるわよ」
ひより「それが何なの?」
慎也「えっ!分かんないの?一緒に食べよ!」
ひより「…」
私は嫌悪した表情で慎也を見つめる。
慎也「なんだよ…その顔」
ひより「あんた、馴れ馴れしいよね」
慎也「え、え?」
ひより「出会って2日で一緒にお昼ご飯とか、陰キャラの私にとっては画鋲を呑み込むくらい難しいことなの」
慎也「ひより、今まで友達と弁当食べたことないの?」
ひより「ないわよ、」
慎也「じゃあ俺がひよりの初友飯ゲットってこと?!」
ひより「何それ……」
慎也「まぁ良いじゃん!」
慎也「早くしないと昼休憩終わるよ?」
そう言って慎也は時計を指さす。
ひより「分かったわよ…今日だけだからね」
慎也「やった!屋上行こ!」
私はカバンの中から弁当箱を取り出し、慎也と一緒に屋上へ向かう。その途中にも悲鳴や怒鳴り声、泣き声が聞こえてくる。不愉快だ。何度も聞いているはずだが、やはり慣れない。慎也は何とも思わないのだろうか。
ひより「ねぇ」
慎也「ん〜?どしたの?」
ひより「あんたってさ、ここの……」
ひより「やっぱり何でもない」
慎也「えっ、何で?!そこまで聞いたら気になるじゃん!」
ひより「後で話すよ」
慎也「なら良いや」