魔の商人

『○/○ 明日、私が料理を振舞ってみんなをぎゃふんと言わせてやる！いつもみんな料理をさせてくれないから明日こそは作るんだ！』

『○/○ 今週末みんなで遊園地に行こうと思ったのだけど天気予報を見ると雨…。てるてる坊主を作っておけば晴れるはず』

『○/○ 最近インフルとかコロナが流行ってるらしい、うちの子はなりませんように』

にうは2人の少女から買った幸福日記を読み返している。

｢あの子達が言ってることが本当なんて…。｣

試しに書いてみたら実現した、料理は出来た、まぁみんなあかりが作った料理を食べちゃったけど…()

いつも通り平和な日常になることを望みながら日記を書いていたら気がつけばどうでも良いことでページがどんどん減っていた。

明日は天気が○○でありますようにとかそんなふうなのが、

ふと残りのページを見れば2ページ。

最後のページは使ったらいけないと言われたため1ページしか使えないようだ。

最後の1ページは大切に使いたい。

何にするか…。

子供達が近づいている足音がしたため急いで幸福日記を引き出しにしまった。

｢…！｣

思いついた。

子供達が去った後幸福日記を取り出し1ページ書いた。

『明後日、末っ子の双子が家族になる。その双子は私に商品を売ってくれた子達だった。みんな家族が出来たことにとても嬉しそうだ。』

時系列的にはどーなるか分からないけど明後日が楽しみになっちゃったな

家族が増えるのだから。

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｢まって！？らめる！！あのお客さんやばいこと書いたｯｯｯ｣

｢え？！嘘でしょｯｯｯ？！！｣

｢幸福日記よりも効果が強くてこれを取り消せる商品を今すぐ探さないとｯｯｯ｣

｢…！！これはどう！？商品ファイルNo.72”取り消しゴム”！｣

そう言って商品カタログを見せる。

｢…、これならもしかして！｣

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｢無理ｯ取り消せないｯｯｯ｣

｢どーしよ！！もう明日だよ！？？｣

｢幸福日記の効果を消すためにもうお客さんにもく達が最後の1ページを使うように促すとかしてどーにかするしか…｣

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商品ファイルNo.72『取り消しゴム』

見た目は薄ピンクの可愛らしい普通の消しゴム。ただし、取り消したいものや過去を消しされる。取り消したいものや過去を消す際には消したいものを思い浮かべながら普通に消しゴムを使用すれば良い。ただし、消しゴムを使い切ってしまえば自分も取り消しされてしまう。