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第9話人質の街と、偽りの境界線
「……どこまで汚い真似さらすんじゃ、あのクソ犬ども……っ」大江山の隠れ里に届いた報せに、神酒荊棘は激しく奥歯を噛み締めた。政府の闇組織『国家怪異統制局』が麓の街を封鎖し、自分たちの身柄と引き換えに一般人を人質に取ったという。「お嬢様、放っておけばよろしい」茨木童子が冷酷に告げるが、荊棘の金の瞳にはすでに迷いはなかった。「うちは行くで。うちのせいで誰かが泣くのは、もう見とうない」部屋を飛び出していく荊棘の背中を見送り、残された律と茨木。その瞬間、二人の目から一切の温度が消えた。律「……荊棘ちゃんをあんな顔にさせた組織、絶対に生かして返さない。茨木、お前は彼女の盾になれ。……僕は、組織のシステムを裏から完全に壊滅させる」茨木「ふん、お嬢をこれ以上『赤く』染めようとする不届き者どもだ。肉の一片も残さず、大江山の炎で焼き尽くしてくれよう」激しい雨が降る麓の街。怒りで髪を鮮烈な真紅(赤髪)へと染めた荊棘が、酒呑童子の怪力で敵を粉砕していくその裏で、二人の男は冷酷に動いていた。律が指先を一振りしただけで街の大量破壊兵器システムは完全に沈黙し、茨木の豪炎の爪が敵の幹部を一瞬で灰に変える。「神酒さ〜ん! 機械が急に壊れて敵が逃げていきましたぁ!」すべてが片付いた雨の中、いつものヘタレ顔で駆け寄ってきた律の声を聞いた瞬間、荊棘の呼吸が静まり、真紅の髪がサラサラと元の黒髪へと戻っていく。荊棘「……ほんま、手ぇかかる子ぉらやわ。……でも、街が助かって、よかった……」安心感から崩れ落ちそうになる荊棘を、律はそっと、しかし二度と離さないように強く抱きしめた。
コメント
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うわあ、第9話めちゃくちゃ熱かったですね……! 荊棘ちゃんが「うちのせいで誰かが泣くのは見とうない」って飛び出していくシーン、もう胸が締め付けられました。でもその直後の律くんと茨木さんの豹変がカッコよすぎて震えましたよ。普段はヘタレな律くんが「生かして返さない」って冷たく言い放つギャップ、たまらないですね。髪が真紅に染まる描写も鮮烈で、大江山の血が彼女の中に確かに流れてるんだなと。でも最後に髪が元の黒に戻って「手ぇかかる子ぉらやわ」って呟く優しさに、もう全部持っていかれました……!