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私
を生んでくれたママへ。
私が大人になるにつれてママはどんどん痩せて行ったね。
今じゃガリガリだよ。お腹のお肉も消えちゃったし、胸だって萎んじゃってさ。
もう二十代前半くらいにしか見えないよ。
でもね……それでもママのこと大好きだから心配しないで! 大丈夫。私にはパパがいるもん。それに他にもいっぱい友達もいるんだよ。
みんな良い人ばっかりだし、毎日楽しく過ごしてますよー! それにしても、さっきの地震すごかったね~! え? 全然揺れを感じなかった? そんなはずないじゃん! だって、ほら! あそこにあるテレビでも緊急速報が出てるし……あれ? おかしいなぁ。確かに揺れを感じたんだけど……気のせいだったのかしら? それとも、最近色々あって疲れてるだけなのかも。ごめんなさいね。気にしないでちょうだい。
えっと、今日は何のお話しようかな。そうだわ! ちょっと前に見た不思議な夢についてお話しましょうか。怖い夢じゃなくて良かったけど、妙に印象に残る内容だったのでつい思い出してしまったんですもの。
あらやだ、急にこんなこと言い出して驚かせてしまったかしら? 大丈夫よ。落ち着いて聞いて下さいな。実は今朝早くのことなんだけど、うちのアパートの一室に大きなヒキガエルがいたの。それもかなり大きな奴が……ああ、やっぱり驚くよね。うん、分かってた。
それでね、どうしてあたしの部屋にいたんだろうって不思議に思って、思わずじろじろ眺めちゃったの。そうしたら、なんとそのカエルが喋り出したのよ。『ここはどこ?』とか、『僕は誰?』なんてことを言ってた気がする。もちろん驚いたわ。本当にビックリして心臓が止まりそうになったくらい。だから慌てて部屋を出て、管理人のおばちゃんのところへ駆け込んだわけ。そしたらあのおばさんったら、いつも通りニコニコしながらこう言ったの。
「あら、また来たの? あんまりうるさくされると困るのよね。隣に聞こえたら迷惑でしょう?」
もう意味不明すぎて怖くなって逃げてきました。はい。
ねえ、これって一体どういうことだと思う? 誰か教えてくれないかしら。お願いします。どうか知恵を貸してください。
あーもう!こんなんじゃダメよ!もっとしっかりしなくちゃ!! でも、ちょっと待ってね?だってさっきまであたしったら大変な目に遭っていたんだもの……。
えっとね?まずはどこから話せば良いのか分からないんだけど―――
「うわああぁっ!?」
「きゃあっ!」
突然目の前に現れたモンスターに驚いて思わず声を上げると、隣にいた女の子も同じように驚きの声を上げた。
だけどそれも仕方がない事だったと思う。だって本当に唐突にそいつが現れたのだ。
まるで影の中から這い出るように、ひとりの男が姿を現した。
男は辺りを見回しながらゆっくりと歩を進める。
しかし、それは突然現れたように見えただけで、本当はずっとそこにいたのだ。
ただ誰も気づかないだけなのだ。
男は歩きながら考える。
今自分がどこにいて何をしているのか分からない。ここはどこなのか? 自分は誰なのか? そもそも本当に存在しているのだろうか? ふと立ち止まり空を見上げるとそこには月があった。丸い形をした白い光を放つ綺麗な球体だった。
しばらく眺めていたが特に何も起こらないので再び歩き出すことにした。
少し歩くと今度はまた別の店がありました。
「いらっしゃいませー!」
店内に入ると店員さんらしき人物が元気よく挨拶をしてきてくれました。
「何かお探しでしょうか?」
「えっと……」
とりあえず色々見て回ろうと思っていたのですが、まずは聞いておいた方がいいかもしれませんね。
「あの、服を買いたいんですけど」
「かしこまりました! どのようなものがご希望ですか?」
どんなものと言われましても困ってしまいます。
こういう時にどういう服を着ればいいのかなんてわかりませんし。
「う~ん……」
しかしここで悩んでいても仕方ないので適当に見繕ってもらうことにしました。
すると店員さんはテキパキと選んでくれて、試着室へと案内してくれました。
そこで着替えてみると―――うん、悪くないと思います。
今まで地味な色合いのものしか持っていなかったので