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日暮ミミ♪
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#溺愛
星キラリ

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楽地みどり
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月曜日、出社すると社内の様子がおかしかった。
光田が寄ってきて、課長が呼んでいると心配そうに伝えてきた。課長が? なんだろう。
「何かありましたか?」
「ああ、岡井くん。実はね、こんな写真がみんなの間で広まっててね」
見せられたのは、私がミニスカで舞台に立っている写真だった。
「我が社が副業は禁止なのはわかっているよね? 今、派遣の白田くんだっけ? 彼に話を聞いているから、今日は派遣の方の仕事はいいから、内勤を頼むよ」
「はい……」
誰かが舞台を観に来ていたのかな。報酬は得てないけど、これはまずったな。とりあえず大人しくしていよう。そう考え、自分の席について今できる仕事をやっていた。
「恥ずかしくないのかね、あんな格好で」
「イケメンに乗せられちゃったんでしょう」
聞こえるように言ってくる。大人しくしていようと誓ったのに、だんだんイライラしてきた。なんだか嫌になってきちゃった。そして、思わず口に出していた。
「あなたたちはそうやって仕事ができないまま歳をとるの?」
部署内が凍りついた。しまったと思ったけどもう遅い。
「酷いですぅ」
と彼女達が騒ぎ出した。男性社員を味方につける作戦のようだ。終わったな。就職活動も視野に入れなくては。
そのまま立ち上がり窓の外の景色に癒されようと、無駄な努力のために歩き出した時、
「お疲れ様です! あ、岡井さん。写真見ました? めっちゃ可愛く写ってましたね」
と、めっちゃ空気を読まない声が聞こえた。もちろん白田くんだ。
「どうしても人が足りなくて、ボランティア頼んだんですよ。副業には当たらないって課長さんも認めてくれました」
空気が変わった。写真を見ただろう他の男性社員にも、
「岡井さんこういう服やメイクの方が似合うんじゃないの?」
「そうだよな。俺も可愛いなと思っちゃったんだよな」
と言ってくれる人がいた。
すかさず光田が、
「さすが岡井だよね。ミニスカ履ける脚だし、一度辞めたのに呼び戻しただけあって仕事もできるしね」
と同年代社員に話しかけ頷き合っていた。
思ったより、私のことを認めてくれている人がいたんだと今更ながら気がついた。私が勝手に卑屈になっていたようだ。
ちょっと涙ぐみそうになっていた。そんな部署内がざわついている隙に、誰かに腕を取られた。振り向くと白田くんだった。そのままこっそり部屋から出た。
「白田くん、待って。どこ行くの」
「どこか二人きりになれる場所はないですか」
「社内なんてどこも人と監視カメラだらけだよ」
「まじか。非常階段とかどうかな?」
「なんで急に?」
「キスしたいから」
「……」
「ダメ?」
「今はダメ。社内でイチャイチャなんてバレたらそれこそクビだよ」
「じゃあ、お預けだね」
「そう。お預け」
「ちぇー」
漫画なら非常階段の扉の裏で盛ったりするところ。しかし、会社のことはある程度知り尽くしているアラサー。社内でイチャつくのに安全なところなんてない!
だから私たちはそれぞれ仕事に戻り、精一杯仕事をした。その後のお楽しみのために頑張った。
退社時間。私はさっさと外に出た。一足先に退社した白田くんが少し先で待っていた。今日はまだ月曜日。でも週末までなんて待てない。今日は私のマンションでご飯を食べて話をすることに決まったのだ。
スーパーで軽く食材を買い足す。これと今あるもので多分大丈夫のはず。
「あっ」
「どうした?」
「うち、お酒ないかも」
「うーん。いらないかな。飲む暇ないと思うよ」
きっと私の顔は真っ赤になっていたと思う。でも期待させないで。また昔を思い出す。何度も期待しては何もなくて惨めな思いをした日々。
突然頭を抑えられて、軽く唇にキスをされた。
「ちょっとちょっと!」
「俺以外のこと考えていたでしょ?」
バレていたか。なんでもお見通しで、私の凍りついた心を溶かしてくれる。彼は私にとってなんだろう? 彼にとって私は? いや、今は考えるのはよそう。ちゃんと今の彼のことだけ考えよう。たとえ今だけの関係だとしても。
コメント
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読み終わりました…!第9話、めっちゃ好きでした🥀 オフィスで写真がバレた時の空気感、すごくリアルでドキドキしました。でも白田くんが「めっちゃ可愛い」って空気読まずに褒めてくれるのが最高すぎて…!あの一言で全部ひっくり返す感じ、カッコよかったです。 最後のスーパーのシーン、あの「飲む暇ないと思うよ」がもう…!期待しちゃう自分を抑えながらも、ちゃんと想いを伝えてくれる白田くんにきゅんとしました。続き気になります🌙