〈アツム〉
侑「」🌸『』
今日は夜から仲がいい友達と飲み会。
侑からは許可もらってるし、久しぶりだから準備も楽しい。
『そうだ! 買ったけどまだ着てなかったワンピあったし、せっかくだから着てみようかな!』
ミニスカートのワンピースに着替えて、メイクもいつもより念入りに。
だけど財布が見つからない。
ソファでテレビを見ている侑に聞いてみる。
『侑〜、私の財布知らない?』
「ん?🌸の財布? それならそこの棚に──」
場所を探して夢中になっていたら、突然後ろから声が飛んできた。
「お前、なんやねんその格好!!!」
大声にびっくりして振り返る。
『急に何! もう!! 時間ないんだからさぁ!!』
「いやいや!!!お前、なんでミニスカなんて履いてんねん!」
『え、かわいくない? 忘れてたから今日着ようかなって』
「可愛いけど!!……可愛いけどっ…」
侑は急に黙り込んで、じりじりと距離を詰めてきた。
どうしたのかなと戸惑っていると──壁に手をつかれ、逃げ道がなくなる。
『ちょっ…侑? どうしたの?』
「どうしたもこうしたもないねん!」
侑の目が、さっきまでの穏やかさとは違う。
獲物を見るみたいに、私の脚に視線が吸い寄せられている。
「…その生足、誰に見せたいんか言ってみ」
『な、何言ってんの!』
「俺とのデートでも着たことないような露出多い服で、友達のとこなんか行かせへんやろ」
低い声。
唇が首筋に触れて、チュッと音が響いた。
『っ…!!』
「これで、俺のもんって印ついたからな」
顔が一気に熱くなる。
私は侑の顔面を叩いて
「いったいねん!!何すんねん、アホ!」
『こっちのセリフや! バカ!!! こんなんで外出できないじゃん!!!!』
「そんなんで外出させるわけないやん!!!嫌なら俺も連れてけ!!」
気づいたら、飲み会の時間はすっかり過ぎていた。
結局その日は、ふたりで仲良く家飲み。
侑のせいで、飲み会には行けなかった…。
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